急増するJPNタクシー、現役ドライバーが明かす不満点「車内空間は広いけど」
見た目より狭い荷室と後席座り心地
燃料がLPGなので、後部座席の裏側に大きなガスタンクがある。そのため、後部のラゲッジスペースに制限があり、巨大なスーツケースだと横積みして2つが限界。残りは隙間や空いている座席の周囲に無理やり詰め込むしかない。おかげで大量荷物になりがちな外国人旅行者を乗せる時は、毎回パズルを組んでいるような気分になる。 ガスタンクの容量は52リットル。燃費はハイブリッドエンジンでも10~12㎞/L前後。航続距離は400㎞弱といったところ。LPG車は満タンにしても燃料タンク容量の75~80%しか入らないため。 参考までに、一般車だと10万kmも走れば「よく使った!」と褒められるだろうが、タクシーは40~50万km走っている車両がザラ。毎日の運行前点検、3か月ごとの点検整備、1年ごとの車検や頑丈な造りが功を奏しているといえよう。
個人でも買うことができる?
JPNタクシーは個人でも買うことができるのか? 答はYES。そして5ナンバーでありながら驚異的な後席の広さがあり、身長180センチクラスの人でも運転席の窮屈さを感じない点は素晴らしいと言える。ただ、燃料はガソリンを選ぶことができずLPGになってしまうので、近所に専用スタンドがないと不便だ。 どうしてもというなら、このクルマのベースとなったシエンタの5ナンバー2列シートを検討してみてはいかがだろう。ガソリン車だし、JPNタクシーより100万円ほど安く買うことができますよ。 <TEXT/真坂野万吉> 【真坂野万吉】 フリーライター。定時制で東京を走り回っている現役の中年タクシードライバー
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