山口茜、プレーの源泉は故郷への感謝「選手の土台つくってもらった」 福井県勝山市出身、3度目五輪で初のメダルへ好発進
昨秋以降の相次ぐけがで実戦から離れて2カ月。パリ五輪バドミントン女子シングルスで山口茜(福井県勝山市出身、再春館製薬所)が7月27日、1次リーグ初戦を制し、好発進した。力強い試合運びの源泉は故郷勝山への感謝にあるという山口。「選手としての土台をつくってもらった場所。いつも温かく迎えてもらえる」。恩返しへ、3度目の五輪で着実な一歩を踏み出した。 歓声を受けながら、山口がコートに戻ってきた。持ち味のフットワークや変幻自在のショットで相手を翻弄(ほんろう)し、快勝。ほんの一瞬小さく手を握りしめ、喜びを表した。 帰省すると必ずといっていいほど母校勝山高バドミントン部に顔を出す。この年末年始は昨秋の杭州アジア大会で痛めた右足のリハビリ中だったが、ゲーム形式の練習に取り組んだ。 「シャトルが落ちる瞬間まで追っている」。竹澤藍子さん(勝山高校2年)は山口の動きの鋭さに目を見張った。同行した再春館製薬所の池田雄一監督も「久しぶりに茜がこれだけ動いているのを見た」と驚いた。
福井新聞社