トリケミカル研究所、業績絶好調でも株価が冴えない理由
最先端半導体の高精細化や超微細化が進展、新材料の開発を急いでいる(写真:記者撮影)
半導体や光ファイバー、太陽電池の製造工程で使用する高純度化学薬品を生産しているトリケミカル研究所(4369)の業績が絶好調だ。 5月31日に同社が発表した今2023年1月期第1四半期(2022年2~4月)決算は、売上高が31億1900万円(前年同期比20.2%増)、営業利益9億8600万円(同36.5%増)、純利益12億9300万円(同37.0%増)だった。今通期では8期連続で過去最高益を更新する見通しだ。 第1四半期が好調だった要因は、主力のシリコン半導体向け材料のうち「メタル、エッチングが数量面で計画を超過したため」(鈴木欣秀執行役員)。営業外収益では足元の為替相場も追い風となり、為替差益が膨らんだ。 ただ、こうした業績の好調さに反して、同社の株価の動きは冴えない。昨年1月には5000円台まで上伸したものの、その後はジリジリと値を下げ、今年3月には2113円まで突っ込んだ。足元も2600円台で推移している。業績と株価の正反対の動きは、何に起因するものなのか。
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古庄 英一