仮設住宅に移り住んだ男性「同じ孤独なら…」 能登半島地震1年
石川県北部で最大震度7を記録した能登半島地震は元日で発生から1年になる。豪雨にも襲われた被災地の復興は足踏みしている。 「故郷の空気が吸いたかった」。半島の最北端に位置する珠洲(すず)市の仁江町で大みそかの31日、川端利活さん(66)は変わり果てた自宅を前にそう話した。 住み慣れた家は地震で半壊し、昨年秋の豪雨で土砂にのみ込まれた。周りには今もがれきが残る。市内の仮設住宅に妻と移ってからもよく足を運んでいる。 この先の暮らしの見通しは立たないが、川端さんは言う。「同じ孤独なら地元に残った方がいい。まだ諦めがつく」【滝川大貴】