楽天初代監督が明かすプロ野球の年金事情 受給額が意外と庶民的なワケ「…何にもなくなっちゃった」
楽天で初代監督を務めた野球解説者の田尾安志氏(70)が30日放送のフジテレビ「超しらべてみたら」(後5・00)に出演。年金受給額を打ち明けた。 【写真】中日時代の田尾安志(1979年撮影) 田尾氏は1975年にドラフト1位で中日ドラゴンズに入団。巧みなバットコントロールを武器にヒットを量産しプロ生活16年で通算1560本のヒットを積み上げ、チームのリーグ優勝にも貢献した。 年俸1000万円で一流と言われた時代に最高で5000万円ほど稼いでいたという田尾氏に今回、番組スタッフが年金受給額を直撃。すると「国民年金が6万100円。それと厚生年金が8万2000円くらいかな」といい、2カ月で合わせて14万2100円、月7万1050円の年金を受け取っていると淡々と打ち明けた。 月に7万円というと意外と庶民的な金額だが、その裏にはプロ野球界で起きた田尾氏にとってのある誤算が…。それは田尾氏の現役時代「プロ野球年金は僕らが入ったころは15年が最高額で年間142万入る(制度)があった」と選手からの掛け金や野球機構の資金で運用される特別な年金制度があったと説明する。 ところが「もうその制度をなくすということで、全部一時金でドンといくらかずつはくれたみたいですけど。それで何にもなくなっちゃったんですよね」と2011年にプロ野球年金制度が突然解散、それに伴い一時金は出たものの、55歳から毎年もらえるはずだった142万円の年金制度がなくなるという事態に見舞われたことをしみじみ語った。 その上で年金生活に入った今、田尾氏は「僕はこれをもう1回復活させてもおかしくないなと思っている」と日本球界の未来のため、プロ野球年金の復活を強く望んでいた。 田尾氏は2005年に誕生した新球団「楽天」の初代監督に就任。チームは開幕2試合目に26失点大敗を喫するなど苦戦が続き、2度の11連敗を含む38勝97敗1分け(勝率.281)という成績で最下位に終わり、就任からわずか1年で解任となった。