女子野球から転身!競輪一族“4代目”高木萌那が抱く大目標「グランドスラムを達成したい」/未来の競輪スター候補
目標は久留米の先輩・小林優香
ーー高木候補生の一番の強みはどのような部分になりますか? 萌那 トップスピードに入ってからの持続力です。トップスピードからの“タレ幅”が少ないので、そこを強みにしていけたらいいなと思っています。教官にも「シッティングに入ってからの加速は類を見ないレベルだぞ、自信を持っていい」と言われているので、そこは意識して自信を持って走りたいです。 ーーデビューするまでは久留米を拠点に練習をするのでしょうか? 萌那 久留米で練習します。練習グループには小林優香さんがいます。優香さんには養成所にいる間もアドバイスをもらったりしていたんです。プロの一流選手が候補生の自分に声をかけてくれて、そのことだけでモチベーションがあがりました。感謝していますし、久留米で練習をしてデビューに備えたいです。 ーー強化したいポイントはありますか? 萌那 瞬発的なダッシュ力です。「今のガールズケイリンはダッシュがないとやっていけない」と言われているので、そこを重点的に強化していきたいです。男子選手についていけたら絶対に女子に通用すると思うので、その意識でやっていけたらと思います。 ーー目標にしている選手はいますか? やはり小林優香選手ですか? 萌那 はい。もともと優香さんの名前は競輪をやる前から知っていて。「優香さん一強」みたいな時代があったと思うんですけど、当時の動画を拝見しても、先行で他を圧倒するような走りには「すごい!」の一言しか出てこなくて。今も捲りや追い込みでも力を発揮されていますし、いずれいつか優香さんみたいになれたらいいなと思います。
グランドスラムを達成したい! 126回生で独占したい!
ーー高木候補生はデビュー後にどんな目標を達成したいですか? 萌那 ガールズグランプリの優勝はひとつ思ってるんですけど、一番の目標はグランドスラムを達成することです。 ーーグランドスラムですか。とても大きな目標ですね。 萌那 はい。プロになれるのだから挑戦できる資格がある以上は一番大きな目標を掲げたいです。強くなりたいと思うのはプロならみんなそうだと思います。大きな目標を掲げて、そこに向かって突っ走ることがファンのみなさんに対して、自分ができることだと思います。 ーー126回生は過去最多のゴールデンキャップを獲得するなどポテンシャルの高さに注目が集まっています。デビューを待っているファンに向けてメッセージをお願いします。 萌那 126回生はとても個性が強い人が揃っています。それに第2回記録会の400mでも養成所記録をみんなで更新することができました。全体的に競走バリエーションも豊富で誰がどう動いてもおかしくないような感じで面白いと思います。全員が全員負けず嫌いですし、みんなかわいいです!「126回生は期待値が高い」と言ってくれるみなさんの期待に、みんな絶対に応えられると思うので、ぜひ温かい声援をいただけたらなと思います。 ーー高木候補生の“126期愛”が炸裂しているメッセージですね。 萌那 「この環境いいなあ」って思いながら生活していました。みんながみんな「強くなる」という気持ちで時間を使っていて、とにかく会話のレベルが高かったと思います。候補生同士でレースを見て思ったことを注意し合ったり。「あのレースのあの走りは考えがあったの?」みたいなことを言い合えました。お風呂の時間でさえ、常に自分を高めようとする姿勢がありました。レース中はとてもシビアな関係でしたけど、レースが終わったらとても仲が良かったんです。この1年で126回生の絆を深めました! ーー素敵ですね。 萌那 これは勝手に個人的に思ってることなんですけど、フレッシュクイーンだとかオールガールズだとか、126回生みんなで独占できるぐらいになりたいです! 競輪一族の血筋に逆らうことなくガールズケイリンの道を志した高木萌那。物怖じしない受け答えは歯切れがよく、とにかく自信に満ちていた。かと思えば、一転してギャップに対する苦悩を語ったり、レースの反省を口にしたり、思ったことをすべて真っ向から正直に表現する選手だった。 自分のことではなく126回生全体のことを話す声は弾んでいて、「期待してもらいたいです!」ときっぱり。いつか本当に高木萌那の特別競輪全制覇が見られるのだろうか。記事を書きながらワクワクドキドキが止まらない。