上武大カマウが優勝 青学大の太田蒼生は2位「負けて悔しい」 関東学生男子2部ハーフマラソン
◆陸上 関東学生対校選手権最終日(12日、東京・国立競技場ほか) 男子2部ハーフマラソンが行われ、上武大のパトリック・カマウ(3年)が1時間2分58秒で優勝した。 今年1月の第100回箱根駅伝3区(21・4キロ)で日本人歴代最高の59分47秒で区間賞を獲得し、青学大の2年ぶり7度目の優勝に貢献した太田蒼生(4年)は1時間3分4秒で2位。3位は1時間3分14秒で国学院大の高山豪起(3年)だった。 先頭集団は最初の5キロを14分37秒で通過した後、ペースダウン。10キロを29分39秒、15キロを45分6秒で通過。その後、太田を中心にペースが上がり、優勝争いはカマウ、高山に絞られ、残り1キロでカマウが抜け出した。カマウに6秒差で敗れた太田は「ラスト1キロでスパートしましたが(カマウを)引き離せなかった。勝負はトラックに入ってから(残り約350メートル)と思っていたので、その前に仕掛けられて反応が遅れました。相手が留学生とか関係なく、負けて悔しいです」と冷静にレースを振り返った。 青学大の太田は箱根駅伝で激走した後、左腰を故障し、初マラソン挑戦を予定していた2月の別府大分マラソン、大阪マラソンを回避。4月21日に中国・上海ハーフマラソン(21・0975キロ)に出場し、1時間2分30秒で8位。同レースで1時間1分23秒で5位だった国学院大のエース平林清澄(4年)に敗れた。「きょうの調子は箱根駅伝の時に比べて8割。故障しなければレベルアップできたと思いますけど。でも、故障から復帰した後、再発せずに順調です」と明かした。 箱根駅伝2区区間賞の黒田朝日(3年)は今大会の男子2部1万メートルでは青学大新記録の27分52秒02で日本人トップの3位と健闘した。「黒田がいい記録を出してくれて刺激になります」。黒田とともに青学大のダブルエースとしてチームをリードする太田は笑みを見せて話した。 今後のレースは未定。「故障をしないように練習を積んでいきたい。(駅伝シーズンでは)今年こそ学生3大駅伝に全部出たいです」。学生最後の駅伝シーズン、さらには、その後のマラソン挑戦に向けて、太田は静かに意欲を示した。 関東学生対校は1919年に第1回が行われ、今年が第103回。1920年に始まり、今年1月に第100回大会が行われた箱根駅伝より歴史は長い。例年5月に開催され、各種目1位8点、2位7点…8位1点が与えられ、対校戦で総得点を競う。男子は16校の1部、それ以外の2部、大学院生の3部に分けられる。1部の15、16位と2部の1、2位が翌年に入れ替わる。1部と2部は短距離などを含めた総合力で決まるため、青学大、駒大、国学院大など長距離をメインに強化している大学は2部に属している。女子はすべての学部生が1部、大学院生が2部で争い、入れ替えはない。
報知新聞社