試合のことを思い出し涙ぐむ早田ひな（撮影・園田高夫）

　日本生命所属選手によるパリ五輪報告会が２０日、都内で行われ、卓球女子シングルス銅、団体女子銀の早田ひな（２４）が登場した。他にも陸上の桐生祥秀、カナダ代表で出場し、柔道女子５７キロ級金を獲得した出口クリスタ、同５２キロ級の出口ケリーが出席。会場には２００人以上のファン、関係者が詰めかけ、五輪の報告以外にも質問コーナーや記念撮影でファンと交流した。 【写真】「ほっぺたくっつけてる」早田、平野、張本の３ショが可愛すぎる 　早田は女子シングルスではフルゲームの死闘だった準々決勝で左手首を故障。激痛を抱える中、準決勝は敗退したが、３位決定戦で申裕斌（韓国）を下し、自身初の五輪メダルを獲得した。 　五輪を振り返り「シングルス準々決勝の後に左手を痛めてしまって、やっぱりできることは限られて準決勝も最後まで試合ができるかなというところだったんですけど」と語り始めると、「すいません、思い出すだけでちょっと…」と言葉を詰まらせ、あふれ出た涙を手でぬぐった。「コートに立つことに意味があるとその時は思っていたので、準決勝は０－４で負けてしまったけど、最後までプレーすることができた。その後の治療で本当にたくさんの方に助けていただいて、皆さんのおかげで取れたメダルだと思っています」と感謝の気持ちを述べた。 　１３日の帰国会見では、帰国後のやりたいこととして鹿児島の特攻資料館への訪問を希望していたことが話題となったが、ここまで記者会見やケガの治療に追われているという。ただ、「私は秒で筋肉がなくなってしまう。今回は（帰国後）一週間くらい空いただけで結構弱っていた」と筋力低下を実感し、故障中ではあるが「トレーナーにトレーニングしたいって頼んで。厳しいトレーニングで全身筋肉痛です」と笑った。 　そのような“練習の虫”である早田だが、「（故障の左手は）安静にしないと治らないと言われたので、まだどの試合に出られるかとか、どこから復帰できて練習できるというのは全然決まっていない」と次戦や復帰時期は未定だ。