現物ETFへの資金流入により、イーサリアムは今年中に6500ドルに達する:アナリスト
暗号資産(仮想通貨)市場は、アメリカでのイーサリアム(ETH)現物ETF(上場投資信託)の早期の取引開始について過度に悲観的になっているとSteno Researchは6月27日の報告書で指摘し、暗号資産がウォール街にアピールする性質を持っているため、最初の1年間で200億ドル(約3兆2000億円、1ドル=160円換算)の純流入が見込まれるとしている。 「グレイスケール・イーサリアム・トラスト(ETHE)からの資金流出を考慮しても、最初の12カ月間の純流入額は150億ドル(約2兆4000億円)から200億ドル(約3兆2000億円)になると引き続き予測している」とシニアアナリストのマッズ・エバーハルト(Mads Eberhardt)氏は述べ、これによりイーサリアムの価値はドル建てでもビットコイン(BTC)に対しても上昇するはずだと付け加えている。 報告書は、現物ETFへの資金流入が見込まれること、さらに追い風が加わることで、イーサリアムは今年後半に少なくとも6500ドルに達すると予測している。 先月、アメリカ証券取引委員会(SEC)が上場申請を承認したことにより、イーサリアム現物ETFがアメリカで取引可能になる見通しだ。後はS-1申請が承認されれば、新商品の取引が開始される。報道によると、早ければ来週にも開始される可能性がある。 イーサリアム現物ETFへの流入予測が正しい場合、イーサリアムとビットコインの比率は今年後半に0.065まで高まるはずだとStenoは述べている。 「ビットコイン現物ETFと比較してイーサリアム現物ETFへの流入額が少なければ少ないほど、時価総額や流動性が大幅に劣るイーサリアムへの影響は大きくなる」ため、結果としてイーサリアム現物ETFへの流入は、下方よりも上方へのサプライズとなる可能性が高いとレポートは付け加えている。 Stenoは、イーサリアム現物ETFの資金流入見通しについて、他のアナリストよりも強気だ。ギャラクシー・リサーチ(Galaxy Research)は資金流入が最初の5カ月間で50億ドル(約8000億円)に達する可能性があると述べている。資産運用会社のビットワイズ(Bitwise)は、最初の18カ月間で150億ドル(約2兆4000億円)の資金流入があると予測している。 |翻訳:CoinDesk JAPAN|編集:井上俊彦|画像:Shutterstock|原文:Ether to Hit $6.5K Later This Year Driven by Inflows Into Spot ETFs: Analyst
CoinDesk Japan 編集部