天安門事件から35年、中国政府は改めて弾圧を正当化
中国で学生らの民主化運動が武力で弾圧された天安門事件から、4日で35年となります。中国政府は3日、事件について「政治的な騒ぎ」と述べ、改めて弾圧を正当化しました。 35年前の4日、北京中心部の天安門広場では、学生らの民主化運動が武力で弾圧され、多くの死傷者が出ました。 事件自体をタブー視する中国当局の規制で、中国本土や香港では追悼行事も開けない状況です。 毛寧報道官「80年代末に起きた政治的風波(騒ぎ)について中国政府は、すでに明確な結論を出している」 中国政府は3日、会見でこのように述べ、改めて弾圧を正当化しました。 事件の犠牲者の数について、中国政府は319人と公表していますが、実際はそれを大きく上回るとみられていて、当時の関係者は真相究明を求めています。 当時、広場で若者たちと対話した元記者の高瑜さんも政府の責任を追及してきました。 高瑜さん「六四(天安門事件)以降、言論統制が進み、誰も何も言えない。いま中国政府は言論を統制するため、手段なんて選ばない」 習近平政権の下で言論統制は、さらに厳しくなっていると話します。当局は35年の節目の4日、厳戒態勢で臨むとみられます。