「日本にこんな場所が…」窃盗犯が住み着いた部屋、暴走族に破壊しつくされたラブホテル…廃墟データベース運営に聞いた“魅力”と忘れられない4つの「部屋」
暴走族に破壊しつくされたラブホテル
「企業から請け負った自己啓発セミナーのようなものが行われていた宿泊研修施設で、研修生たちは数日間、山の中に閉じ込められたようです。この建物の一番奥に、まったく窓がなくドアも外からしか開けられない部屋があります。洗脳用(?)の“監禁部屋”として使われていたようです。今では屋根が崩れ落ちていて、本気になれば十分脱出可能ですが……」 写真を見ると、中はガラスの破片が飛び散ってモノが散乱し、鉄製の部分はサビだらけ。中には落書きも多く、まさに、多くの人が思い描く“ザ・廃墟”という様相だ。 2つ目は、長野県某所のラブホテル廃墟。外観はそれほど朽ちているようには見えないが、中はかなり荒れ果てている。 「ホテルそのものは暴走族などに破壊し尽くされたよくある廃墟なのですが、隣に残されていたオーナー宅が“夜逃げ”そのものという感じで実に寒々しかったです。金目のものは盗まれた後でしたが、ほかの生活用品などは綺麗にそのまま残され、ついさっきまで人がいたような生々しさがありました」 「正直、こうした場所はあまりにも私的空間で、個人的には気が進みません。一応、使命感で見ることは見てしまいましたが……。こういう夜逃げ廃墟的なものはほかにもたくさんあって、静岡県某所のラーメン店兼住居は、二階の子ども部屋がまったく手つかずで残っていて、なんとも言えない気持ちになりました。こういう場所はそっとしておいてあげてほしいものです」 こうして話を聞いていると、そもそも“廃墟”とは一体何なのか……という疑問も浮かび上がる。病院や遊園地など公共の空間があれば、人が暮らしていた私的な空間もある。Haikenさんも、「自分自身が気になって問い続けているものです」と、その定義をハッキリとは言い表せないながらも、廃墟とは文化的な“発明品”なのではないかと論じている。 「不使用となり一定年数以上が経過し、管理が行われず放置されて外観も朽ちていること」が大前提であるが、それに加えて「外観や施設の全体または一部のビジュアル、バックストーリーなど、何らかの形で人々に訴える魅力がある」ことが、廃墟ファンが定義する“廃墟”の大きな要因だという。 さて、話を戻し、3つ目は茨城県の宗教施設跡だ。
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