親しみやすいデザインで町の人気者が『トミカ』に登場!
発売から50年以上、半世紀を超えて支持される国産ダイキャストミニカーのスタンダードである『トミカ』と、自動車メディアとして戦前からの長い歴史を持つ『モーターファン』とのコラボレーションでお届けするトミカと実車の連載オールカタログ。あの『トミカ』の実車はどんなクルマ? / トミカ × リアルカー オールカタログ / No.112 日野ポンチョ 日野自動車の日野ポンチョは、都市部や住宅街の狭い道路をスムーズに走行できる、コンパクトなノンステップバスです。デザインの親しみやすさや、車椅子やベビーカーに対応したフレキシブルなシート配置、クリーンディーゼルエンジンなど、住民の日常の足として幅広い用途で活躍しています。2006年に登場した2代目のHX系は、非常に親しみやすい丸みを帯びたデザインと、コンパクトで機能的な設計を特徴としています。全長は約6~7メートルと非常にコンパクトで、短いフロントオーバーハングが狭い道路や入り組んだ都市部でのスムーズな走行を可能にし、小回り性能に優れています。この愛らしいボディラインと大きなフロントガラスは地域住民にも馴染みやすく、視界も広く確保されているため、ドライバーにとっても街中での運転が非常にしやすいバスになっています。 また、ロング2ドア、ロング1ドア、ショート1ドアという3つの車体バリエーションがあり、これにより各地域や路線の特性に応じた最適な仕様が選べます。例えば、ロング2ドアは多くの乗降客がいるエリアや混雑する路線に最適で、乗車・降車の際の流れをスムーズにし、逆にショート1ドアは狭い住宅街や小規模な地域での運行に適しています。 加えて車内の設計はノンステップ構造を採用しており、乗降時の段差がないため、高齢者やベビーカー利用者にも非常に使いやすくなっています。広めの通路スペースや車椅子対応スペース、折りたたみ式シートを備えるなど、柔軟なシートレイアウトが可能で、観光地のシャトルバスやイベント時の輸送車両としても非常に便利に活用することができます。このように機能的なデザインにより、日野ポンチョは地域に密着した公共交通機関として、幅広いニーズに対応しています。 日野ポンチョのさらなる特徴は、従来の同社のエンジンより環境性能に優れたクリーンディーゼルエンジンにあります。このエンジンは日野自動車が開発した高効率の排気ガス浄化システムを搭載しており、窒素酸化物(Nox)や粒子状物質(PM)の排出を低減する技術が採用されています。特に、排出ガス再循環(EGR)やディーゼル酸化触媒(DOC)、選択触媒還元(SCR)などの技術により、燃焼効率を高めながらも有害物質の排出を抑える仕組みが整えられています。このように、日野ポンチョは環境負荷を最小限に抑えることを目指しつつ、都市部における持続可能な交通手段としての役割を果たすことが目標とされています。 また、このクリーンディーゼルエンジンは低回転域で高いトルクを発揮するため、停留所間での発進や加速が多い路線バスでもスムーズな走行が可能です。この特性により、都市部や住宅街の狭い道でも安定した走行をすることが可能で、運行の効率性を高めています。また、従来のディーゼルエンジンに比べてエンジン音も抑えられているため、静音性が求められる住宅街や繁華街でも快適に運行できる点は、日野ポンチョの利点となっています。加えてコンパクトな車体ゆえに長時間運行でも経済的に運用できるため、運行コスト低減の面からも、自治体や運行会社にとって非常に魅力的な選択肢となっています。 このように、2代目日野ポンチョは、独特で親しみやすいデザイン、地域のニーズに柔軟に対応する車体バリエーション、バリアフリー対応の設計、そしてクリーンディーゼルエンジンを搭載したことで、国内外のコミュニティバスやシャトルバスとして幅広く導入されています。その優れた小回り性能と経済性や静粛性により、住民や自治体にとって非常に重要な、地域に密着した公共交通機関として多様なニーズに応え続けています。 今回、今までの『No.112 いすゞ エルガ すみっコぐらし×臨港バス』に代わって『トミカ』に加わった『No.112 日野ポンチョ』は、この2代目モデルの特長である非常に親しみやすい丸みを帯びたデザインと、コンパクトで機能的な設計を上手く表現しています。モデル化されたのはドアの数を見てわかる通り、小さな路線バスとしてよく見られるロング2ドア版です。あなたのミニカー・タウンにもぜひ1台、迎えてみてはいかがでしょうか? ■日野ポンチョ ロングボデー2ドア 主要諸元 全長×全幅×全高(mm):6990×2080×3100 ホイールベース(mm):4825 トレッド(前/後・mm) : 1720/1575 車両重量(kg):5880 エンジン形式: J05E型 直列4気筒OHCコモンレール式ディーゼル 排気量(cc):5123 最高出力:132kW(180ps)/2500rpm 最大トルク:530Nm(54kgm)/1500rpm トランスミッション:5AT サスペンション(前/後) :円形スリーブ空気ばね/半だ円板ばね ブレーキ(前後) :ベンチレーテッドディスク タイヤ:(前後) : 205/80R17.5 ■毎月第3土曜日はトミカの日! 毎月第3土曜日は新しいトミカの発売日です。2024年11月の第3土曜日には、上でお伝えしているように、それまでの『No.112 いすゞ エルガ すみっコぐらし×臨港バス』に代わって『No.112 日野ポンチョ』が登場します。また、それまでの『No.91 シボレー コルベット』に代わって『No.91 フォード マスタング エコブースト ファストバック』が登場します。『No.91 フォード マスタング エコブースト ファストバック』には、初回出荷のみの特別仕様(特別色)もあります。
MotorFan編集部