「まぁいいか」で心身の負担を減らし免疫力もアップ? 歌手・加藤登紀子も実践する「くよくよせず楽に生きる」ススメ
転んでもタダでは起きない
このたび『「さ・か・さ」の学校 マイナスをプラスに変える20のヒント』を上梓した歌手の加藤登紀子も、「私が心がけているのは、くよくよしないことです」と語る。 「人生において失敗や後悔は避けられません。でも、くよくよして引きずるのではなく、失敗や後悔を次のステップを踏み出すためのフックにしています。だから昔から、『転んでもタダでは起きない人だね』ってよく言われるんです(笑い)」 若い頃から女優、歌手、作曲家、作詞家などとマルチに活躍する過程では多くの挫折や後悔があったはずだが、それでも加藤が“転んでもタダでは起きない人”になったのは、夫である藤本敏夫さんの死も大きかったという。 「2002年に夫が他界してひとりぼっちになったとき、無力感や虚脱感、寂しさを感じました。でも同時に悔やむばかりでなく、逆境から頑張って奮起しようという気持ちもつかんだような気がします」(加藤・以下同) 80代になった加藤はいま、「81才もひっくり返せば18才よ」と笑顔を見せ、いくつになっても明るく人生を送る極意をこう明かす。 「くよくよせず楽に生きるには、自分が好きなように生きることが何より大切です。私は若い頃は大人数で演劇をやっていたけど、誰にも支配されず生きるためにひとりで活動できる歌手になりました。 何事も人に言われて無理にやるより、自分で好きなように決めて生きる方が幸せになれます。たとえ恋人と別れたり離婚したりする場合だって、自分で決めたことならその後の人生をさわやかに生きられるはずです」 不安や後悔を抱いていてもくよくよせず前に進む。そんな人生を送る彼女がひとつの理想像としてイメージするのは、「フィギュアスケートの選手」だ。 「フィギュアの選手は演技中に転倒しても、それにめげないでまた颯爽と滑り始めるでしょう。もちろん悔しいだろうけど、諦めたり落ち込んだりすることなく再びリンクを滑りだす姿に観客は心を動かされ、大きな拍手を送ります。自分もそうした姿をめざしたいと思っています」 ◆加藤登紀子 1943年ハルビン生まれ。1965年、東京大学在学中に第2回日本アマチュアシャンソンコンクールに優勝し歌手デビュー。1966年に『赤い風船』で日本レコード大賞新人賞を受賞し、『ひとり寝の子守唄』『知床旅情』はミリオンセラーに。女優、声優としても活動し、50年以上重ねている年末恒例の「加藤登紀子ほろ酔いコンサート2024」(12月20日 埼玉・大宮ソニックシティ大ホールほか)も大好評公演中。 ※女性セブン2025年1月2・9日号