<甲子園交流試合・2020センバツ32校>独自大会決勝 「全力で真剣勝負」 桐生第一・今泉監督 あす明石商と対戦 /群馬
◇変化球狙いが的中 第102回全国高校野球選手権群馬大会に代わる県独自大会(県高野連主催、毎日新聞前橋支局など後援)で、健大高崎との激闘を制して優勝した桐生第一。今泉壮介監督が毎日新聞の取材に応じ、夏の県大会で12年ぶりの頂点をつかむまでを振り返るとともに、16日の2020年甲子園高校野球交流試合への意気込みを語った。 【真夏の熱闘】交流試合の写真特集はこちら 10日の独自大会決勝。「スライダーの曲がる前をたたけ」。同点で迎えた六回裏2死満塁の場面で、今泉監督は打席に立つ7番・星野綜汰(3年)に指示を出した。マウンドは、健大高崎の主戦・下慎之介(3年)。星野は県内屈指の左腕の初球スライダーを振り抜き、レフトスタンドに運んで試合を決めた。 大会の途中では、エースナンバーを宮下宝(3年)から蓼原慎仁(3年)に代えた。「宮下の調子、蓼原の成長も要因だが、宮下には奮起、蓼原には主戦を担う重責を感じさせる目的もあった」。今泉監督はこう明かす。 チームの意識改革に向け、広瀬智也(3年)、福士信晃(3年)を「ダブル主将」にした。広瀬は主軸として選手を引っ張り、福士はベンチからも声を上げるなどしてチーム全体を鼓舞した。 16日の交流試合の相手は、プロ注目の中森俊介を擁する明石商(兵庫)。「持てる全ての力で真剣勝負を挑む。3年生にとっては本当に最後の最後。悔いなく戦ってほしい」と望んだ。【大澤孝二】