15人家族の共働きママが抱く「一人っ子・専業主婦ママ」への率直な気持ち
13人きょうだいのママとして注目を集める漆山佳月さん。「13人も子どもがいると、たいへんですよね」と言われることも多いそうですが、佳月さんは「子どもは1人だってたいへん」だと語ります。その理由を著書より抜粋してご紹介します。 【写真】 ずらっと並ぶうるしやま家の15人分のお弁当 ※本記事は漆山佳月著『15人大家族 うるしやま家のママ流 笑顔がたえない36の家訓 』(KADOKAWA)より一部抜粋・編集したものです。
1人でも13人でも子育てはたいへん
1人の時間ってないんですか? と聞かれることがありますが、正直言うと、1人の時間がほしいってあんまり思わないです。 1人が寂しいってわけではないのですが、それより、子どもたちと一緒にいたいし、一緒に出かけたいと思う気持ちが強いです。 1人でスーパーに買い物へ行ったり、用事のついでに近くのお店へ寄ったり、子どもたちが学校のときに用事を済ませたりすることはあります。 でも、子どもを置いて友達と出かけるということもないです。もし出かけるなら、子どもを連れて友達と会ったりします。 仲良くさせていただいている家族とは、いつも子どもたちを中心に予定を立てて集まっています。 20代のころは、子どもを家に置いて、大人だけで食事に行こうって誘われたこともありましたが、やっぱり子どもたちが一緒の方が楽しいですし、小さな子どもたちを置いていきたくない、という気持ちの方が強かったです。 子どもから離れてゆっくりしたいという方の気持ちももちろんわかりますが、わたしは子どもたちと一緒に楽しみたい。 ひとり時間は、まったくないわけではなく、むしろ今では十分あります。 そのせいか、自然と「子どもを連れて集まろう」という友達との関係が濃くなってきた気がします。 わたしのひとり時間がいつか……というと、早朝か深夜。子どもたちが起きてくる前と子どもたちが寝た後です。 その時間にしているのは家事か、ネットで子ども服を見たり、自分の服を見たりすること。家事は洗濯をしたり、部屋の片づけをしたり。子どもたちがいない分、作業に集中できるのでとても効率がいいです。 ひたすら黙々と手を動かして、家事を含めてやることをどんどん終えていくので、すごく気持ちいいです。 その時間があるおかげで、気持ち的にはリセットされるような気がしています。 これはこれでわたしなりのストレス解消になっています。 「13人も子どもがいると、たいへんですよね」 「わたしなんて、子どもが1人しかいないのに、いっぱいいっぱいで……」 と言われることがあります。 その時、必ず言います。 「1人『しか』じゃなくて、1人『も』ですよ。子どもは1人だってたいへん。多いからとか少ないからじゃない。育てること自体がすごいこと」と。 専業主婦の方から、仕事から帰ってきた夫に「家にいていいな」と言われるという話を聞くことがありますが、とんでもない! と思っています。 子育てって時間が決まっていないし、24時間365日が当たり前。自分の都合で休むこともできないし、休暇を申請することもできない。 それに、人を1人育てるんだから責任もある。 子育ては、命に関わる仕事です。 それは声を大にして言いたい! お父さんも、お母さんも、子育てしている人もみんながんばっています。
漆山佳月