これであなたもオーナーに! フェラーリを“お値打ち価格”で手に入れる方法
冒頭で私は「包括的な体験」と書いたが、今回フェラーリでは、しっかりと整備されているアプルーブドであれば所期の走りはしっかり堪能できますよ、とフィオラノ・テストラックでのドライブ体験を用意してくれた。 フィオラノは、フェラーリファンにはおなじみ。フェラーリが車両のテストに使うコースで、複雑なコーナーが組み込まれたコースを走り抜けるには、ステアリングとサスペンションを中心とした操縦性とともに、優れたブレーキ性能と加速性能が要求される。ドライバーのテクニックは言うまでもないけれど……。 私が乗ったのは「SF90ストラダーレ」と「296GTB」。ともにハイブリッドモデルだ。ひとことで言って、驚きの速さ。どちらのモデルも公道で乗ったことは何度かあるものの、サーキットは初体験。 「SF90ストラダーレ」はモーターも駆動に使うので、加速力がものすごい。あっというまに速度が上がる。強力なブレーキを装備しているので、フィオラノのように、短いストレートでも時速200kmを超えるし、その先に連続して現れるカーブをこなしていくのも得意科目だ。 「SF90ストラダーレ」は、どちらかというと快適志向のGTなる印象を持っていたけれど、超をつけてもいいような高性能のスポーツカーだと知れた。 「296GTB」は後輪駆動で、モーターが必要に応じてトルクを上乗せする。軽快な身のこなしが身上で、適度な腕前のドライバーが飛ばすには「SF90ストラダーレ」より経験を必要としそう。だんだん慣れていくのが、「296」のドライバーの楽しみと考えてもいい。
フェラーリ・アプルーブドで入念にチェックされたこれらのクルマは、そういうわけで、ドライブを堪能させてくれた。 フェラーリでは、ハイブリッドシステムの駆動用バッテリーも保証に含めているが、さらにその先、ずっとハイブリッドモデルに乗っていられるように、同じ規格のバッテリーを自製していくのだという。 フェラーリ・アプルーブドの特長にはもうひとつある。20年以上”良好な状態”を維持したモデルのために、「フェラーリ・クラシケ」なる、車両の公式認証プログラムが設定されている。 「車の歴史的地位を維持して売却時に価値を高めるだけでなく、オーナーは長期にわたってスペアパーツの恩恵を受け、最も権威のある公式イベントに参加できるようになります」(フェラーリHP)。これがフェラーリ・クラシケ認証のメリット。