【#佐藤優のシン世界地図探索63】"永世孤立国"日本は「永世中立国」スイスを越えられるのか?
佐藤 要するにロシア、イスラエル、創価学会です。この3つのグループが「こういう理屈で動いている」ということがほとんど言えなくなっています。そして、この3つのグループは、世界情勢や日本の今後に関して、鍵を握っています。にもかかわらず、そこを皆はスルーしているのが現状です。 ロシア、イスラエルがどういう理屈で動いているか。それは、良いか悪いか、好きか嫌いかではありません。創価学会も同じです。彼/彼女らがどんな理屈で動いているかを捉えて、それが現実の力の中でどうなるかを見ないと読めないんです。 ――はい。 佐藤 その「世界が大丈夫か?」という状況で、政治資金で10万円どうのこうのなどという報道を聞いていると、力が抜けていくんですよね。 ――全てが今、デフレ・スタグフレーションに陥っていることですね。 佐藤 その通りです。 ――毎日、本当に大変でありますね。 佐藤 そうなんです。本当に大変なんですよ。 ――これ、佐藤さんからの受け売りなんですが、故・池田大作先生が勝海舟のテキストから多くを学んでますよね。 佐藤 『氷川清話』という談話録ですね。やっぱり色んな大変なことがあるので、池田大作氏は勝海舟を参照して、勉強しています。 ――そこにある勝海舟の言葉、 『世に処するには、どんな難事に出会つても臆病ではいけない。さあ何程でも来い。おれの身体が、ねぢれるならば、ねぢつて見ろ、といふ了簡で、事を捌いて行く時は、難事が到来すればするほど面白味が付いて来て、物事は雑作もなく落着してしまふものだ。なんでも大胆に、無用意に、打ちかゝらなければいけない』(勝海舟) この勝海舟の言葉こそ永世孤立国である日本において、皆、かみ砕いて理解しないとダメだということですね。 佐藤 その通りです。 次回へ続く。次回の配信は2024年6月28日(金)予定です。 取材・文/小峯隆生