【ABC特集】災害関連死を防ぐために・・・ 被災地医療支援チーム「HuMA」に密着 石川・能登地震から1か月
石川・能登地震の発生から約1か月。避難所では蔓延する感染症、長引く避難生活によるストレス、そして中でも問題になってるのが災害関連死です。人も物資も足りない中で、どう対応していくべきなのか、避難所の医療チームに密着しました。 【被災地のいま】蔓延する感染症 長引く避難生活のストレス 災害関連死 変化する医療支援 能登半島地震から1か月【newsおかえり特集】
2024年1月1日、能登半島の先端に位置する石川県珠洲市は震度6強の大きな揺れと、高さ4メートルともいわれる津波に襲われました。避難所となっている珠洲市立宝立小中学校の中にある救護所は、大きな災害が起きた時に被災地で医療支援を行う「HuMA(ヒューマ)」の医療拠点になっています。
(夏川真依医師)「よかったです、コロナ陰性です」 ここで、大阪・淀川キリスト教病院に勤務する夏川麻依医師が「HuMA」のメンバーとして、ボランティアで活動に参加しています。 (夏川真依医師)「避難所はすごく乾燥すると思うので、夜はマスクをしながら寝られますか?ちょっと調子が気になるなと思ったら、いつでも気軽にいらしてくださいね」 1月27日現在、宝立小中学校で避難生活を送る住民は約250人。地震発生直後と比べると、その数は半分ほどに減っています。しかし、多くの住民が家を失い、断水も解消されていません。避難生活の長期化が予想されています。
「共同生活」を送る上で、心配されるのが「感染症」です。避難所の隣にある建物は、インフルエンザや新型コロナなどの感染症の患者を一時的に「保護」する場所となっています。 (夏川真依医師)「薬を飲むと大体30分ぐらいで効いてくるので、とん服で3回分ぐらい出しておきますね」 新型コロナに感染した40代の女性。同じスペースで生活をしていた、夫・娘・義理の兄とともに、この部屋で保護されることになりました。 (母)「発熱はないんですけど、のどの痛みと咳があって。気になったので検査してもらったらコロナ陽性と言われて」 この日、保護されていたのは6人。避難所では一時感染症が広がりましたが、救護所が中心となって押さえ込んできました。