【ABC特集】災害関連死を防ぐために・・・ 被災地医療支援チーム「HuMA」に密着 石川・能登地震から1か月
避難所のリーダーは「HuMA」の活動について・・・。 (宝立町地区自主防災組織・多田進郎本部長) 「(私たちは)医療的なものに関しては全くの素人。例えば食事の問題とか、感染者に対しての指示をどうするかとか。実態を踏まえたうえでないと指示できなので、大変助かっています」
救護所の仕事は「診療」だけにとどまりません。大阪・高槻病院の救急科に勤務する村井隆医師がこの日やってきたのは、珠洲市内に点在する小さな避難所です。 (村井隆医師)「みなさんがお変わりないか見て回っているんですが、具合は大丈夫ですか?」 (避難所の人)「いまのところない。薬も探したが出てきたので、調子はまあまあ」 (村井隆医師)「よかったです、また急に具合悪くなったら私たち来られるので」 (避難所の人)「わかりました、よろしくお願いします」 普段から住民と「顔見知り」になり、急病などの時にすぐに連絡をとれるようにすることが狙いです。さらに、施設の管理者からいま何が足りていないかなど、ていねいに聞き取ります。 (村井隆医師)「生活面の聞き取りとかは本当は医療以外のところがやるべきかもしれないですが、他の方達がそこまで手が回っていないと。誰かがやらないといけないというのはわかっているので、それならできる私たちがやろうということで色々手をひろげてやっています」
村井医師には実は、珠洲市に“強い思い”がありました。 (村井隆医師)「これは毎年珠洲で開かれているトライアスロン珠洲に以前出たときの完走メダルです」 趣味で珠洲市のトライアスロンの大会に過去4回出場した経験があり、変わり果てた街並みに衝撃を受けたと言います。 (村井隆医師)「来る前は、地域のみなさんにトライアスロン開催できるようがんばろうって言おうと思っていたんですが、実際被害の状況をみるとちょっと言えないなと思ってまして、まだ言えていないです」