12球団のキャンプ どこを見る?
明日、2月1日からプロ野球の12球団キャンプが沖縄、宮崎で一斉にスタートを切る。キャンプでのファンの注目は、新戦力の動向だろう。新外国人、1軍キャンプに抜擢されたルーキーに関しては、その力量。またFAで移籍した選手に関しては調整具合。また西武の辻監督、中日の森監督という2人の新監督が(森監督は代行で指揮を執っていたが)キャンプから、どんな“イズム”をチームに浸透させていくのかも気になる点だ。優勝チームを占う上での今キャンプのチェックポイントはどこなのか。元千葉ロッテの評論家、里崎智也氏と共に考察してみた。 --さてパ・リーグから、どこを見ようか? 優勝した日ハムは、マーティンは残留したけれどバースが去った後のブルペンをどうするか、だよね? エスコバーという左投手を獲得したが先発候補だとか。元巨人で3Aを経て凱旋した村田透も注目したいんだけどね。 「増井が再び後ろに回るという話なので、どう構築するかですね。僕は増井は先発にいってからガラっとピッチングスタイルを変えたことを評価しています。緩急を使えるようになった今の増井なら抑えでいけると思うんですよね。シリーズの大舞台を経験した加藤ら若手の成長度もチェックポイントです」 ーー後は大谷の更なるスケールアップがどこまでか。栗山監督は、新しい起用法をまた考えると言っている。去年以上に、打席に立つ機会を増やすのかもしれない。 「去年は、規定投球回数、規定打席のいずれも届かなかった。ここへのチャレンジじゃないですか。ただ投打の両方で、ダブルタイトルを狙うという手もありますね。最優秀防御率&奪三振王と、ホームラン王なんてことも、二刀流の最終形としてはありですからね」 ーーV奪回を狙うソフトバンクは? サフェテにつなぐブルペンの整備。4番不在も気になるんだが。 「4番問題は、噂の打者が入れば一気に解決しますよ(笑)。森福も抜けたし、セットアッパーだけが課題と言えば課題。先発は、新人の田中正義も入って人が余っているんですから、配置転換もありかも。昨季の終盤は、岩崎がよかったですよね。今季はどうするのか。僕は摂津の配置転換はありかなと見ています」 ーーこの2強に割って入るのは? 「西武、楽天、ロッテの3球団。僕は、楽天が面白いと考えています。FA岸の加入もそうですが、去年から投打に若手を積極的に使いましたよね。彼らの成長度は要チェックです」 ーー西武の辻新監督のイズム浸透も気になるね。守備がボロボロだったからね。 「そこですよね。個の能力だけでやってきて、年間101個の失策をしたチームが、辻監督の就任で組織の力をどれだけ高めることができるのか。練習メニューの変化から見ていきたいです」 ーー古巣・ロッテは? デスパイネが抜けバラデス、ダフィーと2人新外国人を獲得した。 「抑え問題。ポスト西野ですね。新外国人も気になります」 ーーオリックスの名前が出てこないね。 「チームビジョンが見えないですからね。5人の新外国人頼りになりそうですし、打線なのか、投手を中心とした守備力なのか、機動力を使うのか、どこからチームを再建するかのビジョンがキャンプで見えてくるか」