レクサスしか勝たん!新しいSUV「TZ」と「LQ」ってナンダ?
2030年にはバッテリーEVのフルラインアップを実現し、2035年にはグローバルで全車バッテリーEVとする戦略を表明しているレクサス。2024年現在、レクサスにはセダンからSUV、MPV、クーペ、さらにはヨットまで、ラインアップが豊富にあります。 【写真】この記事のレクサスTZとLQのデザインを見るならこちらから そんなレクサスラインアップですが、まだまだモデル追加がされる見込み。いまわかっているのが、「TZ」、そして「LQ」というモデルです。
■LEXUS初のバッテリーEV専用のミドルクラスSUV「RZ」
「TZ」と「LQ」についてご紹介する前に、あまり知られていない「RZ」についてもご紹介しておきましょう。「RZ」は、レクサス初となるバッテリーEV専用プラットフォームを採用したミドルクラスのSUVのBEVです。BEV専用プラットフォームの(e-TNGA)の採用や、20インチの大径タイヤ、1625mmしかない低い全高、そして吸入口を閉じた新しいスピンドルボディが特徴です。 電池容量は71.4kWhで、航続距離は494km(WLTCモード)。「DIRECT4」とよぶ4輪駆動力システムや、持ち替えいらずのヨーク型ステアリングホイールも採用し、人とクルマが一体となった気持ちのいいドライビングフィールをもたらしてくれます。 筆者もヨーク型ステアリングホイールを搭載したRZに試乗したことがありますが、低速域ではクイックな応答性でハンドルを30度も回せばきびきびと旋回していきますが、速度を上げると適切にスローなギア比へと可変してくれるので(それでも普通のステアリング仕様よりは機敏)、運転がとても簡単。ロックトゥロック300度(片側150度)の範囲でバリアブルにギア比が可変するハンドリングは、駐車場での小回りから高速走行まで、幅広く使える最高のツールだと感じました。
■ファミリー向けの3列シート大型SUVのバッテリーEV「TZ」
TZは、2026年の登場がウワサされている、北米市場向けの3列シートの新型SUVです。レクサスのバッテリーEVといえば、前出の「RZ」がありますが、「Z」がつけられているモデルは、レクサスではバッテリーEVを表すようで、北米で販売されている大型3列シートSUV「TX」のバッテリーEV版となると思われます。 「TX」は、2023年から北米インディアナ州にある工場TMMIで製造されている、北米地域専用モデルで、全長は5m超え、全幅も2mを超える大型のSUVです。TXをベースとするTZも、同様のボディサイズになると思われます。バッテリーEVとなると、充電インフラが懸念事項ですが、北米で販売するトヨタとレクサスのBEVには、テスラの充電規格(NACS)を採用することが発表されていることから、このTZも北米全域で1万2000基以上にも及ぶスーパーチャージャーを利用することが可能となるはずです。 トヨタはこれまで、北米ケンタッキー州にある工場TMMKにおいて、3列シートのスポーツタイプSUVのBEV(おそらくTZのこと)の生産を2025年から開始する予定としていましたが、トヨタ関係者によると、生産開始時期が数ヵ月遅れて、販売は2026年になる見込みとのこと(2024年10月2日時点)。勢いを失いつつあるBEV市場を見て、北米BEV戦略の見直しをしている、という考え方もあり、TZがいつどのタイミングで登場するのか要注目です。