今永昇太30歳「ナゾの人物像」先輩に辛辣発言、いたずらパンツをはいて「ファイヤー!」と叫ぶ…DeNA山崎康晃が明かす“強烈エピソード”
筆者に“ナゾのあだ名付け”
筆者は今永がルーキーだった2016年から幾度もインタビューをしてきたが、彼を特徴づける一面として真っ先に思い浮かぶのは、高いコミュニケーション能力だ。 入団2年目あたりから、今永と顔を合わせるたび、あだ名で呼ばれるようになった。「日比野」という響きに遊び心をくすぐられたのか、「ヒビアン・スーさん」「日比谷線さん」と続き、最後にはドラえもんの野比のび太をもじって「ひび・ひびたさん」とまで。そんなふうに接してきた選手は、後にも先にも彼しかいない。 年齢はちょうどひと回り離れているが、筆者としては怒りなど微塵も感じなかったし、むしろ嬉しかったのを覚えている。 いわゆる「目上の人」に対する接し方がうまい。これについては、かつて本人も認めていた。 「大学1年生のときなんかは(上下関係が)めっちゃ厳しいので、変な要領を覚えちゃって。自分で言うのも何ですけど、それ(処世術)はうまいと思いますよ。これの世界ですから」 そう言いながら、今永は“ごまをする”しぐさを見せたのだった。
先輩に辛辣な一言「いじられてました」
実際のところ、そんなにごまをすっていたわけでもないのだろうが、「こいつ面白いヤツだな」と思ってもらえる絶妙の間合いで先輩と接し、良好な関係を構築してきたことは間違いない。 1つ先輩の山崎との間にも、こんなエピソードが残っている。 昨年7月15日の広島カープ戦。先発の今永は8回無失点の好投を見せた。ところが、1-0の9回にマウンドに上がった山崎が同点のソロホームランを被弾し、さらに二塁打を打たれて降板。後続の投手も、勢いづいた広島打線を止められず逆転負けした。 試合直後は互いの心情に配慮したやりとりがあったが、数日経つと一転、今永は過去を蒸し返し始めた。 山崎の前で、わざとらしくこんなことを口にしたという。 「あのホームランがなかったら、今ごろ7勝してるはずなんだけどなあ……」 辛辣な一言を浴びせられた山崎。苦笑交じりに振り返る。 「いじられてましたね。彼は結構根に持つタイプなので、2~3年経ってもまだ言われるんじゃないですか(笑)。でも、そうやってジョークにしながら、僕に対してハッパをかけてくれていたのかなとも思います。僕にそんなことを言ってくる人はなかなかいませんし、彼の存在に救われた部分は大いにありますね」 今永は、先輩だけに意識を傾けていたわけではない。山崎は言う。 「後輩への接し方、向き合い方も非常に器用ですよ。あれだけのビッグネームでしたけど、後輩たちみんなに慕われて、楽しく話している姿には僕も学ぶべき部分があるな、と」 謙虚な姿勢を貫くこと、あるいはユーモアを駆使することで、近づきがたい先輩になることを巧みに避けていたのだろう。こうしたバランス感覚も、実に今永らしい。
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