final新フラッグシップ「D8000 DC」試聴展示。NC&LDAC対応になったTWS「ZE3000 SV」登場
「秋のヘッドフォン祭 2024」が11月2日に、東京・八重洲「ステーションカンファレンス東京」5懐、6階にて開催。入場は無料。ここではfinalのブースをレポートする。 【画像】D8000 DC Pro Edition finalのブースでは、新フラッグシップヘッドフォン「D8000 DC」「D8000 DC Pro Edition」量産機の初試聴が可能。発売は12月中旬。価格はD8000 DCが548,000円、D8000 DC Pro Editionが598,000円。 D8000/D8000 Pro Editionの全てを一から見直した後継モデルとしており、D7000の開発で得た知見も取り入れた設計で、約100gの軽量化も実現している。 ドライバーユニットの振動板は製造技術から見直し、独自技術「AFDS:エアフィルムダンピングシステム」はパンチングメタルの穴径・ピッチ・パターンの全てを再設計。ドライバー前方のマグネットを取り除くことで、旧モデルと比べて開口率は約70%拡張した。 イヤーパッドも従来比1.5倍の厚さに変更し、音響空間の容積を大きくした。生地は特殊和紙を採用することで、ドライな着け心地と密閉感の無い快適性を重視した装着感になったという。 予告の無かったサプライズ展示として、完全ワイヤレスイヤフォン「ZE3000」の後継モデルとなる「ZE3000 SV」が初展示。11月末頃発売予定で、価格は15,000円以内を目指しているとのこと。 要望が多かったというノイズキャンセリング機能を装備したほか、コーデックはLDACをサポート。マルチポイント接続にも対応する。従来機の形状では、女性や耳の小さいユーザーが使った際に、角張った部分が耳にあたってしまうという課題があったといい、丸みを帯び、耳の当たる部分を極力削った形状となった。合わせてケースも小型化している。 agブランドのヘッドフォン「WHP01K」の後継モデル「WHP01K MK2」も初展示。12月上旬発売予定で、価格は12,800円を予定している。ドライバーは共通ながら、内部パーツを変更することで、従来機の音からさらにクリアな音を実現したという。新カラーのクレイ、ディープネイビーを含めた3色展開になる。 バランスドアーマチュア(BA)ドライバーを採用した「S series」、真鍮筐体のS5000とステンレス筐体のS4000の2機種も展示。ドライバーのフロント部に特別な音響空間を設けることで、BAドライバー本来の音響特性を活かしつつ、筐体素材による響きを引き出すという新開発の「トーンチャンバーシステム」を搭載。フルレンジBAドライバーを2基「水平対向配置」で備えている。イヤーピースも次世代となった「FUSION-G」を採用している。 ダイナミックドライバーを搭載したイヤフォン「A series」の新モデル「A6000」も試聴展示。自社開発ユニット「f-Core DU」を保持するためのステンレスマウントフレームを新開発し、軽量な樹脂筐体で快適な装着感も実現。内部の金属フレームによって筐体の剛性を高めている。 DITAブランドからは開発中のIEM「Mecha」を展示。比重がアルミニウムの約半分という超軽量なLiMa(リチウムマグネシウム)合金振動板+高効率デュアルマグネットにより、楽曲のあらゆる細部が鮮明に描写される力強いサウンドを実現しているという。12月発売予定で、価格は15万円以下を予定している。DITAのDanny社長も来日している。 短時間試聴したところ、大ぶりの外観と反して装着感は非常に軽い。音を再生すると、音場が広い。最初に低いボリュームで再生し始めた時に、スマホのスピーカーから音が出ているのかと確認してしまったほど音場が広い。音量をある程度上げると、低域の響きが柔らかく量感が豊富ながら、ボーカルの帯域はキレが良く、しっかりと前に出てくる。弾き語りの楽曲はクラシックギターの弦の揺れが鮮明に見えるが、やや低域寄り。ゆっったりとリラックスしながら楽しみたい印象の音だった。 ケーブルはプラグ部が交換式で、3.5mm、4.4mmに加えてUSB-Cも付属。USB-Cプラグ部には高品質なDACを搭載し、スマホ直差しでも高音質で楽しめるとのことだ。 また、finalのブースでは会場限定ガチャを2種類用意。1回5,000円でZE8000 MK2などが当たる5,000円ノイキャンガチャと、A6000などが当たる10,000円プレミアムガチャが楽しめる。今回は在庫切れをしないよう十分な量を用意しているとのこと。詳細はWebページを参照のこと。
AV Watch,野澤佳悟