冬のボーナス「平均66万5000円」だが天引きされる重い税と保険料…納得派は57.1%
冬のボーナスから控除される税金と保険料
基本的に、ボーナスからは所得税と社会保険料が控除されます。そのため、支給額をそのまま受け取れるわけではありません。 まず、所得税額については源泉徴収される割合が前月の社会保険料等控除後の給与と扶養家族の人数によって決まります。 源泉徴収率は21段階に分かれていて、たとえば扶養親族3人の場合は月収17万1000円未満で控除なし、最高は359万円以上で45.945%です。 徴収率が10%を超えるのは、月収41万7000円以上の方となります。 また、社会保険料としては次の保険料が控除されます。 ・健康保険料 ・厚生年金保険料 ・雇用保険料 それぞれボーナス金額に料率を掛けます。健康保険料と厚生年金保険料は正社員の場合は企業が半分を負担してくれるので、2で割った金額が控除されます。 これらの合計控除額は月収によって異なりますが、目安として額面の2~3割が控除される方が多いです。 所得税の源泉徴収率が月収に比例するため、ボーナス支給額や月収が多いほど控除される金額の割合が高くなります。
手取額を確認のうえ生活の質と資産形成のバランスを取ろう
ボーナス支給額は増えても、まだまだ金額に不満な方は多く、また将来に備えておこうと考えて積極的な消費は控える考えの人が多いようです。 ボーナスでも所得税や社会保険料が控除されるため、消費するにせよ貯蓄・投資するにせよ、手取り額とボーナスの額面の差を理解した上で計画を立てましょう。 将来に備えるのはもちろん大事ですが、貯蓄・投資に意識がいきすぎて過度に消費を控えると、日々の生活にゆとりや潤いがなくなってしまいます。 家計の収支に余裕があるなら、生活の質を高めるために適度な金額を消費して、たまには贅沢をするのも一つの考え方といえるでしょう。
参考資料
・Laibo「「2023年 冬ボーナス実態調査」を実施しました」 ・国税庁「賞与に対する源泉徴収税額の算出率の表(令和5年分)」
太田 彩子