【仕事なくなる?そんなにすごい?】“AIがずっとしっくりこない”悩みへのけんすうさんの回答が超ハラオチ
AIしっくりこない族のウダウダ③「まわりが“この波に乗るしかない!”って言ってると怯んでしまう」
天野 ここまで説明してもらってアレなんですけど…SNSとかで「今、AIの波に乗らないなんてありえない!」みたいにさかんに言われてると、ちょっと怯んでしまうところがあって… けんすうさん めっちゃ気持ちわかるんですけど…乗っかったほうがいいと思います。 「ブログ」が出たときも、SNSが出たときも、「掲示板」に慣れていた我々はすごいうがった見方をしてたんですよ。 「ブログて!」って言ってました。 iPhoneが出てきたときも、「やりたい世界観は分かるけどねえ…」ってみんな言ってました。 昔は、アプリストアとかサードパーティーアプリがなかったんで、めっちゃ画質の悪い「写真」とかしか使えなかった。 天野 その先の世界が見えてなかったと… けんすうさん 見えてなかったですね~。ひろゆきさんも「すぐ飽きるオモチャ」って言ってたし、山田進太郎さんもすごくポジティブな予測として「日本市場の3%ぐらいはシェアを取るだろう」ってブログに書いてました。あれだけの未来が見えている人たちが… 「日本人の女性はネイルしてるからタッチパネルはムリだ」とか「ストラップを付けられないのはありえない」とか、みんなそれっぽいことを言ってたんですけど“今思えば”ですよねえ。 同じように、今AIに興味があって触ってる人も、触ってない人も、まだまだ“見えてない”はずなんです。 なので、今の時点で理解している優位性もあんまりないし、すぐにもっともっと使いやすくなる。『新R25』を精度高く50言語に翻訳してくれるSaaSのAIツールが出て「月1000円です」とかになって、普通に導入する…という世の中になるかもしれませんね。 天野 それを聞くと、乗り遅れる・乗り遅れないですらないのかな… けんすうさん ですらない可能性ありますね~。 IPhoneやインターネットの波も、乗り遅れた人も乗り遅れなかった人もいるけど、今や差はないですよね。どんな人でも、当たり前にインターネットを使ってる。 「AIの波に乗れない」という悩み自体が、10年後に見たらめっちゃ面白い可能性がありますね。 天野 たしかに。このコンテンツも貴重な面白遺産になってるかもしれません。 けんすうさん AIの情報をめちゃくちゃ追ってキャッチアップしつづけるか、2~3年無視して成熟してから乗るか… 両方アリだと思いましたね。 放置してても全然大丈夫かもしれない。今、焦って大変な思いでキャッチアップしたけど、“ほぼ無駄だった”っていう可能性もめっちゃあるので。 天野 そういうことなんですね。…よかった~! けんすうさん 楽しく人当たりよく、人にいいことをするっていうのがいいと思います。 すごーく漠然と抱いていた“AIへのモヤモヤ”。 ✓クリエイティブな仕事はむしろ代替されやすい ✓“性格がいい人”に仕事が集まるようになる ✓AIを「既存の置き換え」に使うのはあまり意味がない ✓間違いなく次の時代の主流になるが、今ムリして乗ることにすら意味がないかもしれない という、けんすうさんの丁寧な言語化によって、「しっくりこない族」なりには解像度を上げることができました。 とりあえずは、「人柄がいい人」でいつづける努力をしながら、AIによる新しい表現やコンテンツを模索したいと思います。 皆さんは、どう考えましたか? 〈取材・文=天野俊吉(@amanop)〉