3連覇を狙う昌平が軸 西武台、聖望学園、正智深谷なども頂点をうかがう
第103回全国高校サッカー選手権埼玉予選は、10月13日に決勝トーナメントがスタートする。インターハイ(総体)予選ベスト8と県Sリーグのシード勢、夏の1次予選を勝ち上がった計54校が頂点を目指して熱戦を繰り広げる。ファイナルは11月17日、埼玉スタジアムで午後2時5分にキックオフされる。 【フォトギャラリー】第103回全国高校サッカー選手権埼玉予選・抽選会 令和6年度全国高校サッカーインターハイ(総体)を初制覇した昌平が優勝に最も近い存在で、令和6年度全国高校サッカーインターハイ(総体)埼玉予選準優勝の西武台や県1部(S1)リーグで好調な聖望学園、正智深谷などがどこまで覇権争いに絡んでくるか。最大の焦点は昌平がライバルの包囲網を打ち破り、初の3連覇を成し遂げるかだ。 総体予選4試合で18点を奪ったように昌平の攻撃力は高く、どこからでも得点できるのが特長。1トップのFW鄭志鍚(3年)をはじめ、そろって年代別日本代表の大谷湊斗(3年)や長璃喜、山口豪太(ともに2年)のほか三浦悠代(3年)らのMF陣は、切れ味鋭いドリブルと決定力を兼ね備える。いずれ劣らぬ埼玉を代表する好人材だ。 総体1回戦は後半終了間際に決勝点を奪い、準々決勝は0-2から追い付いてPK戦勝ち。神村学園(鹿児島)との決勝も後半残り4分で同点にすると、3分後には鄭が勝ち越し点をゲット。全国大会でも粘り強さと勝負強さを見せつけた。 西武台はプリンスリーグ関東2部で10チーム中9位(10月5日終了時点)だが、2年前のU-16ルーキーリーグで全国4位に入った陣容が3年生となり、実力は県内上位にある。鈴木洸晴と竹内奏海は推進力と得点力に優れたFWで、CB谷口輝と大型GK松田聖也を軸にした守備は安定感がある。3年ぶりの優勝を狙える陣容が整った。 S1リーグ首位で前回ベスト4の聖望学園は、各ポジションに逸材を配置。エースFW太仲貴哉(3年)は空中戦とフィジカルが強く、SBペイトン有玖主とMF野元里晟(ともに3年)の外からの攻めは速くて鋭い。MF小山晃也(3年)が中列後方から攻撃を組み立て、守備は主将のCB菅野陸斗(3年)が統率する。 令和6年関東高校サッカー大会埼玉予選を制した正智深谷もS1リーグ3位、総体予選4強と総合力は高い。絶対的な点取り屋は不在だが、攻撃陣が満遍なく得点する。昨年からボランチを担う吉田匠吾(3年)が効果的に攻め上がり、トップ下の近藤七音(3年)がゴールに絡んでくる。SB鹿倉颯太(3年)の左足キックは質が高い。 前回準優勝の浦和南は昨年より力は劣るが、堅守を背景に少ないチャンスをものにする勝負強さがある。経験豊富なFW掛谷羽空(3年)が攻撃陣をリードしたい。5年連続8強の細田学園もGK米山巧馬(3年)と大型CB高久琉我(2年)を軸に堅ろうだ。昨年の準々決勝で昌平を土壇場まで追い詰めたような粘りを発揮し、初の4強に照準を合わせる。