トランプ2.0の対中関税、専門家は約40%と予想 それでも中国経済最大1%下押し
ロイターのエコノミスト調査によると、米国のトランプ次期政権は来年序盤に中国からの輸入品に40%近い関税を課し、中国の経済成長率が最大1パーセントポイント押し下げられる可能性がある。 米国は来年初めにも、中国からの輸入品に40%近い関税を課す可能性がある。ロイターが今月13-20日に実施したエコノミスト調査で分かった。これにより、中国の経済成長率は最大1パーセントポイント押し下げられる可能性もある。 トランプ次期米大統領は選挙期間中、「米国優先」の貿易政策の一環として、中国からの輸入品に高関税を課すことを公約に掲げていた。トランプ氏のこうした発言は、中国経済の成長に不安をもたらしている。 予想税率は15―60%と、1期目のトランプ政権が課した7.5―20%よりもはるかに高い。 中国経済は現在、減速を続けている。背景には、不動産市場の長期低迷や債務リスク、内需の弱さなどがある。 調査ではまた、トランプ氏が中国製品に一律60%の関税をかける意向を示しているが、実際の関税率はそれより低くなると予想されている。米国内のインフレ加速につながる恐れがあるためだ。 中国の政策当局は9月下旬から、さまざまな景気刺激策を発表している。来年予想される輸出減少を補うため、内需拡大という課題に直面することになる。 経済学者の大多数は、中国経済にさらなる刺激策が必要になるとみている。中国当局はこれらの措置が、今年の成長率目標「5%前後」の達成を後押しするとみているが、アナリストらは、中国政府が数週間以内に追加の景気対策を発表する可能性が高いと指摘している。