社会人2年目の息子の残業は「月60時間」だそうです。給料は「月30万円」と高めでも、辞めさせるべきでしょうか? 長く続けられる仕事ではないように思います…
自分の息子が残業ばかりの毎日を過ごしていると不安ですね。給料が高い会社に勤めていたとしても、健康面が心配になってしまうことでしょう。 実際に、残業時間の「月60時間」という数字はどれほど多いのでしょうか。前述の事項について本記事にて解説を行います。ぜひ参考にしてみてください。 ▼会社員で「年収1000万円」以上の割合は? 大企業ほど高年収を目指せる?
「月60時間」という残業時間はどれほど多いのか
「月60時間」という残業時間がどれほど多いのか、労働基準法を参考に確認してみます。労働基準法では、時間外労働(休日労働は含まず)の上限は、原則として「月45時間・年360時間」と定められています。 そのため、「月60時間」という残業時間は、月単位でみても、年単位でみても、上限を超えてしまっていることがわかります。 なお、「臨時的な特別の事情」があって労使が合意する場合でも、「時間外労働は年720時間以内」「原則である月45時間を超えられるのは年6ヶ月まで」といったルールも存在します。 今回のケースで考えると、「月60時間」の残業ができるのは年間に6回までです。年間を通して続けてしまうと、罰則(6ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金)が科される恐れがあります。 以上のとおり、労働基準法をもとに解釈した場合、残業時間「月60時間」がどれほど多い数字かわかるでしょう。 今回のケースでは、残業時間が多い分、給料が高いという前提条件があるため、次項以降では給料面についてもみていきます。
20代前半の平均給与と比較
国税庁の「令和4年分 民間給与実態統計調査」によると、20~24歳の平均年収は「273万円」です。単純計算では「毎月22万7500円」となります。 そのため、「毎月30万円」受け取れる場合には、同世代の平均給与よりも31.8%多い給料を得ていることになります。
20代後半の平均給与と比較
前項同様、国税庁の「令和4年分 民間給与実態統計調査」によると、25~29歳の平均年収は「389万円」です。 こちらも単純計算では「毎月約32万4160円」となります。「毎月30万円」受け取れる場合と比較すると、20代後半の平均給与のほうが8%ほど多くなるようです。