「ケンタッキーの味落ちる?」米ファンド買収で広がる「ウワサ」、実は“大ウソ”と断言する理由
業績好調も…日本KFCの大きな課題
日本KFCの足元の業績はけっして悪くはない。2024年3月期の連結業績では売上高は前期比10・8%増の1107億円、純利益は74・0%増の43億円と、むしろ好調を維持している。だが、それでも今後の成長を見据えて課題は尽きない、と永田氏は指摘する。 「カーライルが取り組むと予想される日本KFCの課題は、大きく2つあります。 1つは店舗のDX(デジタルトランスフォーメーション)強化。競合であるマクドナルドでは、日本国内でもモバイルオーダーやセルフレジが普及していますが、それと比べてKFCは後れを取っている状況です。人件費の効率を高めるためにも、DX強化は喫緊の課題と言えます。 もう1つは規模拡大です。現在、日本KFCの店舗数は1232店(2024年3月期末)ですが、ここ10年間に77店舗、毎年10店舗ほどしか増えていません。カーライルとしては、まだ出店のポテンシャルがあると考えているはず。今後、出店攻勢をかけていくのではないでしょうか」 激動の変革期を迎える日本KFCだが、ひとまずは世界一といわれる「オリジナルチキン」の美味しさは、しばらく担保されるようだ。
マネー現代編集部