6月、都知事選で「一糸まとわぬポスター」騒動のグラドルに聞いた「公共の場で脱ぐ女性たちをどう思う?」
今年6月の東京都知事選。貼り出された候補者・河合ゆうすけ氏のポスターが大いに物議を呼んだ。それは、《表現の自由への規制はやめろ》という文言が添えられた、ほぼ一糸まとわぬ姿の女性が写ったものだったからだ。 ■【画像】6月、都知事で大騒動になった「一糸まとわぬポスター」の写真 ポスターを見た人からは批判が殺到。河合氏は警視庁から都迷惑防止条例違反の疑いで警告を受け、該当のポスターはすべて剥がされることとなった。 当時、このポスターのモデルとなったのは、レースクイーンでグラビアアイドルの桜井MIUさん。桜井さんは強い抵抗を感じながらも、何度も選挙に出ている河合氏を信頼し、「一度引き受けた仕事は投げ出せない」という思いで撮影に臨んだという。 ※ ※ ポスターの件は大きな騒動となった。しかしそれにより、桜井さんの知名度は上がり、SNSのフォロワー数も倍に増えたという。当初から、“脱ぐことでのメリット”があるのではという考えもあったのだろうか。 「「脱ぐことで立候補者のポスターが多くの方の目に留まる機会を増やしたい、という戦略だと伺っていました。ですが、私自身はこれまでのグラビアの仕事で水着になるのは当たり前だったので、とくに脱ぐことにメリットは感じていませんでした。ポスターも、お仕事の一環でお受けしたもので、脱ぐジャンルがグラビアなのか政治なのかの違いであり、私の中ではグラビアの撮影と同じイメージでお受けしました」(桜井さん、以下同) 桜井さんの予想に反して、ネット上では、多くの厳しい意見が飛び交った。当時の心境はどうだったのか。 「自分よりもまず、CARシャンプーの会社のイメージガールをしていたので、そちらにご迷惑をおかけしてしまったことが辛かったです。お仕事としての依頼を最優先していたので、他のお仕事をいただいていた企業様にもご迷惑がかかるとは思っていませんでした。 ネット上で厳しくバッシングをされたら、個人であればSNSをやめて引退し、一般人として生活していけます。しかし会社はその人を起用した責任を問われたり業績にも影響があると思うので、個人よりも会社の方がダメージが大きいと思います」 バッシングの後、桜井さんにはさらなる悲劇が降りかかった。 「アルバイトをしていたコンサル系の会社をクビになりました。テレビなどの報道で、例のポスター騒動を社長が知る事となり、書面で解雇通知が来ました。解雇の理由は、会社の規定に違反しているとの事でした」 しかし、仕事を失った一方で、この騒動で興味を持ち、オファーをしてくれた会社もあったそうだ。 「騒動とバッシングで失ったものや離れていった人もいますが、新しいご縁もありました。とある方がラジオのゲストとして呼んでくださり、その放送の反響が大きかったとの事で、ラジオ成田で『TG企画presents桜井MIUのラジラジラジオ』という冠番組を持たせて頂いています」 結果的には脱いだことがプラスになった面もあり、仕事につながったという桜井さん。現在、公共の場で脱いだ姿をSNSに投稿し、ビジネスにしている女性についてはどう思うのか。 「公共の場で脱ぐ事は、ポスター騒動でお騒がせした私からすると、お勧めはしません。 過激な露出をビジネスとする女性については回答を控えさせていただきますが、SNSも1つの社会ということを忘れない方がいいと思います。脱ぐことで知名度が上がることもあるかも知れませんが、全員がそうなるわけではないと思います。 売れるための手段の一つではあるけど、それで必ずフォロワーが増えるほど単純ではないと思います。知名度を上げたい、お金を稼ぎたい、そんな女性がみんな脱いだらそれはそれでちょっと乱れた世界と言いますか……。やり過ぎは禁物だと思います」