鼠径ヘルニア(脱腸)の手術とは? どんな症状でも日帰り手術可能って本当?
鼠径ヘルニアの手術は日帰りで可能ってホント?
編集部: 鼠径ヘルニアの術後について教えてください。 高橋先生: 例えば当院でしたら、先ほどお伝えした0.5cm程度の穴を3ヶ所あける形で手術をするため、術後は1~2時間ほどで歩行可能となり、術後2時間以降は飲水や食事も可能です。手術当日に帰宅もできます。 編集部: どんな状態でも日帰り手術は可能なのですか? 高橋先生: 鼠径ヘルニア自体がどんな状態であっても、日帰り手術は可能です。しかし、例えば透析をしているなど、並存疾患によりリスクの高い方は、入院での手術を勧められることもあります。 編集部: 高齢でも日帰り手術は大丈夫なのでしょうか? 高橋先生: 高齢でもたくさんの方が日帰り手術を受けています。特に、高齢ですと腹筋が少ないため、創の痛みが少なく、手術当日から普通の生活をされる方も多くいらっしゃいます。 高齢者の場合は、例え短期であっても、脳が混乱してしまったり(せん妄)、体力が落ちてしまったりといった入院の影響を受けやすいので、逆に高齢の方であるほど、日帰りでの手術がお勧めです。 編集部: 最後に、読者へのメッセージをお願いします。 高橋先生: 鼠径ヘルニアは治療技術などが進み、比較的に楽に治療を受けられるようになり、日帰り手術も増えてきています。 男性だけの疾患というイメージもあるかもしれませんが、女性もかかる病気ですので、思い当たる症状のある方や診断を受けていても、何となく治療を先延ばしにしている方などは、日帰り手術に対応している医療機関に早めに相談してみてはいかがでしょうか?
編集部まとめ
鼠径ヘルニアは、医療技術の進歩によって治療が比較的簡便になってきており、日帰り手術も増えてきているとのことでした。 根本治療をすることで、また飛び出してきたらどうしよう、という不安を解消できますので、ぜひ一度、お近くの日帰り手術に対応している医療機関に相談してみることをお勧めします。 [この記事は、Medical DOC医療アドバイザーにより医療情報の信憑性について確認後に公開しております]