20歳で起業、「待てばオトクに買えるECサイト」をつくった理由は?リスポ代表 黍田龍平さんインタビュー
相棒との突然の決別がリーダーシップを変えた
──「金融関連の法律が厳しい」ということですが、やはりリスポを立ち上げるのにも困難が多かったのでは? これまでに直面した難局は? 積立購入の事業を行なうには、金融庁や経済産業省との連携が不可欠。 現状、スタートアップが金融庁の認可を得るのは、ほぼ無理に近い状況。そこで財務基準の問題を先輩経営者に相談したり、顧問弁護士を紹介していただいたりしながら、法律の部分をクリアして進めてきました。 もう1つの難局は、創業パートナーがある日突然、辞めてしまったことです。 高校卒業後、起業前から一緒に事業をつくっていた友人でもあったのですが、話も聞けないまま去ってしまいました。 彼の人生に対して、僕のリスペクトが足りなかったのかもしれません。が、いまだに理由はわからないまま。僕は、彼の人生に報いることができなかった。これは本当につらい出来事でした。その経験もあり、余計に「大切な人を大事にしたい」という思いが強くなっています。 ──そのような出来事を経て、組織運営やチームビルディングについて、今はどのように考えていますか? まず、彼が行動で示したことを必ず生かそう、という思いがあります。 従業員とは、とにかく対話をすること。「スタートアップで働く」というリスクを取ってくれていることに感謝し、僕は経営者として結果を出す。このことを絶対に忘れないようにしています。 リーダーとしては自然体でいることを心がけています。意見を言いやすい環境をつくること、そして先が見えない中でも、自分たちが目指す場所をきちんと定め、道筋をつくることが大切。 ビジョンばかりが先走って従業員が置いてきぼりにされないよう、安心して働ける場所をつくることが僕の仕事だと思っています。 ──では、リスポを通じて実現したいゴールや、目標についてお聞かせください。 当社は「残すに値する未来をつくる」をビジョンに掲げています。それはコーポレートアイデンティティでもあります。 100年も1000年も先に残るものをつくりたい、それも消費者が豊かになるものを。そして、従業員にとっても、リスポで働いたことをいつか誇りに思ってもらえたらうれしい。それが目指すゴールですね。