越境詐欺の中国人763人、ミャンマーから送還
【東方新報】中国・雲南省(Yunnan)に接するミャンマー共和国のシャン州タンヤン郡で逮捕された中国国籍の763人が21日、中国に送還された。彼らは国境を越えた通信詐欺の容疑者である。今回の容疑者送還は、両国の犯罪対策の国際協力における新しい進展となったと、中国中央電視台(CCTV)が報じた。 2023年以降、5万3000人を超える通信詐欺の容疑者が逮捕され、雲南省と国境を接するミャンマー北部の全ての大規模な通信詐欺の「産業パーク」が解体された。 ミャンマー北部から中国を標的とした通信詐欺への取り締まりを強化し、詐欺の隠れ家を一掃し、容疑者を逮捕するため、中国公安部は最近、ミャンマーの現地当局との法執行協力体制を強化していた。 CCTVの報道によると、今回ミャンマーのタンヤン群で、国境を越えた通信詐欺に関与した容疑者1079人が逮捕され、その中に今回強制送還された中国国籍の763人が含まれていた。そしてこの中に中国最重要指名手配犯69名も含まれていたと報告されている。 中国公安部が23年に専門部隊を立ち上げて以来、犯罪者たちはミャンマーのより多くの地域へと活動の場を移している。彼らは引き続き、中国から不法出国して通信詐欺に関与する人材を募集したり、そそのかしたりしており、不法監禁、傷害、さらには誘拐や殺人といった深刻な暴力犯罪にもつながっている。 中国公安部は雲南省警察に対し、ミャンマーの現地法執行機関と緊密に協力するよう指示しており、今回の大量検挙は両国のタンヤン郡での合同捜査の成果であった。 今回の合同捜査では、コンピューター、携帯電話、詐欺用のスクリプトなど、犯罪に使用された多数のツールも押収された。容疑者と証拠は、雲南省臨滄市(Lincang)にある永和港(Yonghe Port)を通じて中国当局に引き渡された。 3月には両国の警察の初の合同作戦が実施され、ミャンマーのムセ郡(Mu-Se Township)で800人以上の通信詐欺容疑者を逮捕した。 また中国公安部は、2023年7月以降今年5月までに、ミャンマーから中国に引き渡された通信およびインターネット詐欺の容疑者は4万9000人に上ると発表していた。(c)東方新報/AFPBB News ※「東方新報」は、1995年に日本で創刊された中国語の新聞です。