「ガラケー」の二の舞も…危機感がホンダ・日産を後押し テスラやBYDなど新興勢力台頭
日本の自動車メーカーは危機感を強めている。トヨタもグループ会社の部品大手、デンソーとともに独自の車載OS「アリーン」の開発に力を入れている。グループのマツダやSUBARU(スバル)の車にも搭載が見込まれている。
来年1月に米ラスベガスで開催される世界最大のテクノロジー見本市「CES2025」では、トヨタの豊田章男会長が出席する予定で、アリーン関連の新たな発表も予想される。
電子情報技術産業協会(JEITA)の予測によると、2035年に世界の新車生産台数の9790万台のうち、SDVは6530万台になる見通し。SDVの比率は66・7%を占めるとしており、車載OSの重要性が増している。
■規模だけでは勝てず
ホンダの三部氏は23日の記者会見で「新興メーカーへの勝ち筋は規模感だけでは勝てない。技術の中身を含め、顧客に喜んでもらう商品・サービスをつくることに尽きる」と話した。
経営統合の前提として、業績が悪化している日産の立て直しがある。新興勢力に対抗するには、このハードルを乗り越え、開発スピードを上げ、画期的なサービスを作り出せるかが勝負の分かれ目となりそうだ。(黄金崎元)