首に「祝福」の漢字タトゥー、背番号12は愛妻との記念日…3戦連発! 浦和FWチアゴサンタナという男
◆明治安田J1リーグ▽第7節 浦和3―0鳥栖(7日・埼玉スタジアム) 浦和のFWチアゴサンタナ(31)が鳥栖戦で3試合連続ゴールを決めた。 開始5分、MF岩尾憲の左CKから豪快なヘディングシュートをゴール右へ突き刺して先制した。「デザインしたセットプレーで、あの時間帯に得点できてチームのためにも良かった」。右手でこん身のガッツポーズを見せ、喜びを爆発させた。 * * * * * ユニホームに隠れた首の後ろには、漢字で「祝」のタトゥーをのぞかせた。試合後の取材エリアでウェアをめくってもらうと、「祝福」の2文字が描かれていた。タトゥーを入れたのは、開幕から無得点が続いていた3月。左腕にキリスト教の聖人「saint(セイント)」の文字、右足にライオンのイラスト、そして首には「祝福」と初めて漢字でタトゥーを入れたという。 「日本に来て、日本を愛してるから漢字にした。いつもプラスのことを考えているし、自信を持ってやれているので『祝福』を入れたよ」。この日のゴール時にはサポーターから盛大な「祝福」を受け、後半8分にチーム2点目を決めたFW松尾佑介を肩車で、3点目のFW大久保智明とは抱き合って「祝福」した。 背番号は清水時代に3年間「9」を背負ったが、浦和では「12」を選んだ。サポーター番号とされることが多い中、サンタナが愛妻・フランシエレさんと交際を始めた「10月12日」にちなんだもの。「僕にとっても妻にとっても非常に大事な日。妻も喜んでくれた」。浦和のエンブレムと「12」を入れた特注のすね当てを身につけ、ピッチで躍動している。 さらに、耳には自身のイニシャル「T」「S」をデザインしたイヤリングが光る。13年前に入籍したが、結婚式を挙げたのは22年12月。その時の記念として、大好きなゴールドとダイヤをあしらって作った。3月下旬に妻と子供が静岡から埼玉へ移り「活躍して勝利し、家族と喜びたい」。家族の応援も力に、3試合連続ゴールと絶好調だ。 開幕から2試合はスタメン出場も無得点。3~4戦目はFW興梠慎三に先発の座を譲ったが、「慎三はプレーのスピードを上げるタイミングも非常に良い。自分や若い選手にとっても非常に良い基準になる」とプレーを参考にしながら、徐々にチームへフィットした。 3月30日の福岡戦から3試合連続で先発し、ゴールを量産している。鳥栖戦では攻撃だけでなく、後半4分と12分に激しいプレスでボールを奪うなど守備も献身的にこなしている。「攻撃でも守備でもしっかりとチームに貢献したい」 次節・柏戦(12日、三協F柏)は4試合連続ゴールに期待がかかる。「これで満足はしていないし、もっとゴールを決めていきたい」。家族の応援を力に変え、チームメートの「信頼」を得たエースは最前線でゴールを狙い続ける。(星野 浩司)
報知新聞社