【関東オークス】アンデスビエントが7馬身差圧勝 田口貫太が重賞初制覇「素直にうれしい」
[JpnⅡ関東オークス=2024年6月12日(水曜)3歳、牝馬限定、川崎競馬場・ダート2100メートル] 川崎競馬場で12日に行われた第60回関東オークス(JpnⅡ、ダート2100メートル)は、JRAの1番人気アンデスビエント(西園正)がマイペースの逃げを打つと直線で後続を楽々と突き放し、3歳ダート女王の座に輝いた。重賞初制覇。勝ちタイムは2分18秒5(良)。7馬身差の2着に6番人気のミスカッレーラ(船橋・川島一)、さらに1/2馬身差の3着に8番人気のグラインドアウト(高知・田中守)が入った。地方最先着の2着馬に7月3日のスパーキングレディーカップ(JpnⅢ・川崎ダート1600メートル)への優先出走権を与えられた。 人馬ともに初戴冠達成だ。アンデスビエントはいつものように好スタートを切ると楽に先手を奪った。終始物見をしながら走っていたようで折り合いを欠くことは一切なく、道中息もしっかり入った。「向正面で併せにこられた時に馬が反応してくれて集中してくれた」と田口。そこから3コーナーに入ると楽に後続を離していき、4コーナーでも抜群の手応えのまま直線へ。追われると、あとは後続を突き放すだけのワンサイドVとなった。 デビュー2年目の田口にとってこれがうれしい重賞初制覇。「素直にうれしいです。番手でもいいかなと思っていましたが、本当にスタートが良くて楽にハナを取れる形でしたのでマイペースで行こうと考えていました。3歳牝馬ということもあるので成長力があると思うのでこれからも頑張ってくれると思います」と期待を寄せた。さらに、12日は田口の母・広美さんの50歳の誕生日。「本当にここまで育ててくださった両親はじめ皆さまに感謝して、もっともっと海外でも騎乗できるようなジョッキーになれるようになりたいと思っていますので応援お願いします」と、大観衆のファンへお辞儀をした。 母アンデスクイーンは牝馬ダートグレード3勝挙げ、同じ西園正厩舎に所属した。今回と同舞台だったエンプレス杯で有終V。その初仔での重賞初制覇はトレーナーにとっても格別の勝利だろう。「もともと精神的に落ち着いた馬で、小倉の輸送もこなしていたし輸送は心配していませんでした。(田口には)重賞とかは関係なく、気楽に乗ってこいと言って、その通りにいってよかったです」と安堵の表情。「どういう距離にも順応し、母は8勝しましたし母の後を継いでいけるように」と、さらなる飛躍を期待した。母は5歳で重賞初制覇を成し遂げた晩成型。成長力豊かな母系で、これからますます強くなりそうだ。
東スポ競馬編集部