「自分はすばらしい人生を送るに値する」と考えることは、傲慢でも尊大でもない!
『Unlimited (アンリミテッド) 制限しない生き方』(ジリアン・マイケルズ 著、弓場 隆 訳、ディスカヴァー・トゥエンティワン)の著者は、「夢は人生の目的になる」のだと明確に述べています。 けれども実際のところ、そのことに気づいていない人が多いのだとか。 人はなにかと、自分の欲求を抑圧して生きてしまいがちですが、それでは本当の自分を見失うことになってしまいます。その結果、「人生とはこんなものか」と落胆することになるかもしれません。 しかし、忘れるべきでないことがあるようです。 それは、「人は誰でも“苦しみと弱さ”を“喜びと強さ”に変える力を持っている」ということ。自分らしさを追求する夢は必ず実現できるわけで、だからこそ自分を抑圧する前に、“夢を実現する方法”を学べばいいのです。 本書は、その方法を伝えるために書かれたもの。著者はフィットネスに携わるライフコーチとして有名な人物ですが、それは人々の人生を立てなおすことをサポートするためのツールのひとつに過ぎないと考えているのだそうです。 ちなみにそんな著者は、夢を実現したいと思っている人に必要なのは、「勇気」と「決意」と「自信」だと主張しています。 自分に自信を持つことは難しいかもしれませんが、そのお手伝いをするのが私の役割です。私にはあなたが人生を変えるのを期待しているだけではなく、それができると確信しています。 あなたは無限の潜在能力を秘め、それを存分に発揮することができます。実際、誰もがそうです。ただ、それを自覚しているかどうかです。(「はじめに」より) たしかに私たちは、家族や友人、社会と関わっていくなかでいつの間にかネガティブな感情に染まっているのかもしれません。しかしPart1「想像力を働かせる」のなかで、それは間違いだと著者は断言しています。
自分の情熱を見極める
私たちは現状に満足するようにしつけられていますから、自分のしたいことを追求すると後ろめたさを感じます。 欲求を持つことが利己的であり、自分を愛することが傲慢で尊大であるかのように考え、まるで奴隷のような状態で「責務」を果たして生きていくように教え込まれているのです。 「常識やルールに従って生きなければならない」という固定観念にとらわれている人があまりにも多いのが現状です。(13ページより) ところがそれは間違いで、私たちは、情熱を育み、夢を実現し、人生という経験を最大限に活用するために生きているのです。ひたすら苦しむために生きているのではなく、なにかを成し遂げて、“なれる最高の自分”になるために生きているということ。 もちろん苦しみも人生の一部ではありますが、苦しみの向こうには喜びがあるもの。また、人生の本当の目的は喜びを得ることであり、それはすべての人に与えられた権利。そういう意味において、苦しみと喜びはつながっているわけです。 情熱をかき立て、人生で欲しいものを追い求めることで、自分らしさを発揮し、夢をかなえることができます。それこそがあなたの社会に対する責務です。幸せにあふれ、生き生きとしているとき、愛する人と社会に貢献することができます。(18ページより) いいかえるなら、私たちはみな幸せを求めるに値する存在だということ。欲しいものを追い求め、「自分はすばらしい人生を送るに値する」と考えることは、傲慢でも尊大でもないのです。 大切なのは、世間に流されず、自分をしっかり持つこと。圧力に屈せず、他の人たちにお手本を示すべきなのです。たとえ周囲の人がなかなか変化を起こそうとしなかったとしても、同じように妥協して幸せを放棄する必要はなし。むしろ、情熱に従って潜在能力を存分に発揮することこそが、自分と社会に対する責務だということです。(12ページより)