【イケオジの大本命】都市型SUVになった新型クラウン・エステートは高級セダンの進化系だ!
さて、ファッション感度高くライフスタイルにこだわるイケオジにオススメする理由をまとめてみます。
まず関係者には申し訳ないのですが、クロスオーバーってイマイチ中途半端でわかりにくいクルマなんです。そもそもクロスオーバーというカテゴリーがフツウの乗用車とステーションワゴン、そしてSUVのいいとこ取りなんですが、ひとつのデザインに落とし込むのに難儀します。この手のクルマで合格点を与えられるのはDS4とボルボのクロスカントリーシリーズくらい。
エステートのデザインを見てみましょう。初期スケッチは完全なぶっ飛び系のパフォーマンスSUVです。個人的にはワイの好き好きデザインなんですが、コレはファッション界でいうところのランウェイ仕様。イメージはそのままに、もう少し現実的な配慮が必要です。
続いて中間スケッチです。だいぶリアルな感じになりましたね。個人的にはココで売って欲しいのですが、実用性のみならず安全基準や各種必要装備を盛り込むとさらにデフォルトが必要です。ただし、2000~3000万円の値付けで売れるならココが最終ラインです。
キッチリと画像処理した最終スケッチ案です。車内高を稼ぎつつもルーフラインは伸びやか。コレならステーションワゴン的な実用度も両立可能。変にクーペSUVしていないところも好感がもてます。フロントマスクやリヤビューも個性的ですからアッパー600万円に相応しい仕上がりになりました。
クラウンって初代モデルが1955年誕生ですし、派生バリエーションであるエステートが誕生したのは2代目から。途中、ラインナップ落ちした世代もありますが、いざ担当となればどうしてもその歴史に引きずられてしまいます。開発エンジニアもどんどん世代は変わりますが、クラウンというひとつの物語を紡ぐことに違いはありません。
まっさらの新規車種なら無関係。しかし、歴史あるクルマの場合、ワイは“ひとり村上春樹”状態なんだと思います。昨年出版された『街とその不確かな壁』は、1980年の『街と、その不確かな壁』→『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』がたたき台になっていることはファンなら誰もが知るところ。コレってクルマにも当てハマるんじゃないでしょうか?
というワケで、カッコよく見えるイケオジも経験値は年相応。リメイクか新章かってことは別として、少なくとも新型クラウン・エステートには日常をリセットする何かを感じます。決してお安くありませんがレクサスより控えめなところがまた魅力。是非ご自身でその感触をお確かめください。ではまた! Text:Seiichi Norishige
教重 誠一