田中将大、甲斐拓也...巨人の補強に広岡達朗が言及 「阿部慎之助も『欲しい欲しい病』に感染したな」
田中は楽天を退団して自由契約になったが、獲得に名乗りを上げるチームはなかなか出てこなかった。現状の実力もさることながら、田中の扱い自体に難色を示す球団もあった。 そんななか、獲得を表明したのが巨人だった。過去、中田翔や松田宣浩、岩隈久志といったベテランの大物選手を獲得するなど、こういった選手たちの扱いに慣れているのだろう。また、田中と小学生時代にバッテリーを組んだこともある坂本勇人の存在も大きかったと思われる。なかなか移籍先の決まらなかった田中にとっても、巨人からのオファーは渡りに船だったはずだ。日米通算200勝まであと3勝と迫っているだけに、新天地でどんな活躍を見せてくれるのか注目だ。 【甲斐は明らかに衰えがきている】 そして広岡は、ソフトバンクからFA宣言し、先日巨人入りを発表した甲斐拓也についても言及した。 「巨人のキャッチャーには大城卓三、岸田行倫、小林誠司、山瀬慎之助といるのに、誰もレギュラーとしてフルシーズン働けないから、甲斐を獲ってきた。キャッチャーは経験が大事なポジションであることは言うまでもなく、出場機会が減れば成長スピードは止まる。2年ぐらいは甲斐でいけるかもしれないが、その後をどうするかだ。 20代前半の山瀬以外は、これ以上伸びしろが期待できない年齢に差しかかっている。なにより5年契約の甲斐が入ってくることで、彼らのモチベーションが保てるのか。小林は菅野がメジャーに行くことでさらに出場機会は減るだろうし、岸田も正捕手候補として頑張っていただけに複雑な思いがあるのではないか」 ゴールデングラブ賞7回、侍ジャパンのメンバーとして世界一にも貢献した甲斐の実績は、誰もが認めるところだ。しかし広岡は、現状のチーム状況から見て、田中同様、甲斐獲得に首をかしげる。 「4、5年前の甲斐ならまだしも、もともとバッティングはよくないし、明らかに衰えがきている。リードとキャッチングがいいと言うが、岸田も今シーズン成長した。大城、小林だって、甲斐と比べて大きく劣っているとは思えん。高いお金を使って獲ることが、生え抜き選手の育成を阻害することになるのはずっと前からわかっていることだし、人的補償でいい選手を獲られたら、それこそ目も当てられんぞ」