「高倉は風になった」 没後10年の高倉健、養女の小田貴月さんが語る晩年とこれから
日本映画専門チャンネルの特別番組「没後10年『高倉健に、なる』映画俳優 205本の人生」(15日など放送)にも出演する。
同チャンネルは、「幸福の黄色いハンカチ」(22日放送)などの代表作を放送するほか、健さんが出演した28本のCM映像を集めるなど特集を組んでいる。
東映も東京・丸の内TOEIで特集上映「没後10年 高倉健特集 銀幕での再会」を22日まで開催中だ。
若い世代が健さんを知るには、どの映画を見るといいか?
「どれを見ても、その時代を切り取った映画になっています。何をどんなふうに見ても構わないです。それが、高倉の考えだったはず」
この10年で健さんの存在は「間違いなく〝風化〟しています」というが、忘れられ、消えていくという意味ではない。
「高倉は風になったのです。時がたっても、そのままでいることはエンターテインメントの世界ではありえません。だから、いい風になることが大切です。この10年、さらに10年、その次の10年と節目ごとに、その風は吹き、高倉健は何度も立ち上がるのではないでしょうか」
■無言でもすべて表現
撮影カメラマンとして「八甲田山」(森谷司郎監督)など9作品で高倉健と向き合った木村大作(85)は、東映の「没後10年 高倉健特集 銀幕での再会」イベントで、健さんの技量を超えた「感情の芝居」のすごみを語った。
「健さんは演技力じゃなく感情で芝居をした。だから無言でもすべてを表現できたし、後ろ姿でも人生を表した」
「八甲田山」では北大路欣也の熱演に涙で応え、せりふを発しなくなったことがあった。
「でも、誰もカットをかけられないんだ」。5分が過ぎた頃、「八甲田で…」と声を絞り出した健さんだったが、続くせりふはのみ込んで、また無言だ。フィルムがなくなる。たまらず木村は、監督に代わって「カット!」と叫んだ。
「八甲田山」の撮影では、吹雪のためカメラ越しでは健さんの位置が確認できなくなったこともあった。
「でも僕は、健さんの感情を感じながらカメラをのぞいた。すると絶対ここに現れるはずだという位置が見えてきた。どんぴしゃりだった。だから、僕は健さんのことは心で撮ったのだと思っています」(石井健)
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