日本未導入「キャシュカイクラシック」200万円台前半の小型SUVが日産を救う??
新型よりもおよそ10%安い
価格は新型キャシュカイが13.99万元(約304.6万円)からであるのに対して、キャシュカイ クラシックは12.59万元(約274.1万円)から。およそ10%は安い。日産関係者によると、ベースは古いモデルとはいえ、見栄えは最新型にリフレッシュされたこのキャシュカイ クラシックは、中国市場でそこそこ人気があるという。 実は、中国市場では、エクストレイルやシルフィも、先代モデルが「クラシック」シリーズとして、新型と併売されている。低コストだけをウリにすることなく、古い部分は改良して商品力を向上させているこの手法は、日本市場でも通用するような気がする。
全ての新型車プロジェクトが停止状況にあるという日産ただ打てる手立てはいくつかあるはず
2024年度上期決算発表において、約90%もの大幅な営業利益の減少を発表した日産。日産関係者によると、12月初旬時点、日産では、新型車に関わる全てのプロジェクトが停止状況にあるという。筆者が日産の開発部にいたころも、一部プロジェクトの延期や保留は幾度かあったが、全プロジェクトを停止するということは、2011年の東日本大震災のときくらいだった。 2024年12月23日には、ホンダと日産が経営統合に向けた検討に関する基本合意書を締結したと発表。持ち株会社を設立し、両社がその傘下におさまるというかたちで協議をしているとのことなので、それぞれのブランドはそのまま残ると思われる。ということは、経営難が明らかになった日産ブランドの再構築は日産自らが着手することになるはずだ。 おそらく、いまは原価低減活動などによって、少しでも利益を増やすための業務をしているのだろうが、それは対処療法でしかない。根本的改善には新型車を出すしか手はなく、そのひとつとして、中国市場でやっているように、先代モデルをリニューアルして出してみるのもよいと思う。ほかにも、マグナイトやジュークなど、低価格でよく走るクルマが海外にはあるのだから、これらを国内で限定販売するなどもやってほしい。打てる手立てはいくつかあるはずだ。ホンダの期待に応えるためにも、がんばってほしい。