カルチョの世界に激震――イタリア政府が下した決断の影響【現地発】
同じ年俸600万ユーロでも軽減税率適用のテュラムは…
同じ年俸600万ユーロでも、2023年夏加入のテュラム(左)と3年目のチャルハノール(右)ではクラブの負担額に小さくない差が生じている。(C)Getty Images
外国人選手と契約する際に、クラブ側に大きなメリットをもたらしてきた成長令による税率軽減が、2024年1月から適用外となることが政府より発表された。大物の獲得は、これでさらに難しくなる。ただ、若手育成への投資を増やす方向に軸足は移るはずで、長い目で見れば悪くない決定だ。(文:マウリツィオ・クロゼッティ/訳:片野道郎 2024年1月18日発売ワールドサッカーダイジェスト『ザ・ジャーナリスティック イタリア』を転載) ―――◆―――◆――― イタリア政府の下したひとつの決定が、カルチョの世界に激震をもたらそうとしている。多くのクラブは、イタリア人選手と外国人選手の比率の見直しを強いられることになりそうだ。 その決定とは、ジュゼッペ・コンテ前首相時代の2020年1月に導入された「成長令」の適用範囲から、プロサッカーを外すというもの。この成長令は、国外に「頭脳流出」し
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