元レスリングの世界女王、山本美憂が総合格闘家へ転向!
KIDが指摘するように、レスリングの高い技術と身体能力を持ち合わせている山本美憂にとって、パンチ、キックの打撃技術の取得が、総合転向の最大の課題となる。それでも美憂自身は、「打撃については、これからわかってくる。向いている、向いていないよりも、やらねばならない。自分がやられないように。勝つためにはしょうがない。レスリングにこだわるつもりはなく、総合なんでバランスよくやっていければいい」と、ポジティブだ。 会見に同席にした高田延彦総括本部長も、「フィジカルも、技術も、直前までリオ五輪を追いかけていたので、最高のコンディションだと、お父さんの郁栄さんは言っていた。しかも、山本KIDという最高のトレーナーがいる。お父さんは、とにかくパンチがすごいとも言っていた。どんな立ち振る舞いでリングに上がってくるのか、想像するだけでドキドキする」と、期待を寄せた。 あと3日で、山本美憂は42歳になるが「練習でも若い選手を引っ張ってきたくらい。体力には自信があるので年齢的な不安はない」と、年齢的な不安説を一蹴。 「今は、家族一丸でトレーニングしている。すべてのことに意味がある。こういうことが(五輪断念の)先にあったのかと思った」と、総合家転向の意義を語った。 父の郁栄さんはレスリングのミュンヘン五輪代表で、弟のKIDはUFCのリングにも上がり、日本の格闘史にその名を刻んでいる総合格闘家。ダルビッシュ有との交際で注目を集めた妹の聖子も、レスリングの元世界女王で、息子のアーセンは東京五輪と、総合のトップを二刀流で目指しているという世界でも類を見ないような格闘ファミリー。そのDNAに刻まれた格闘家としてのポテンシャルは疑いようがなく、榊原実行委員長が力を入れる女子格闘界に、山本美憂がどんな旋風を巻き起こすのか、その初陣から目を離せなくなった。