元レスリングの世界女王、山本美憂が総合格闘家へ転向!
元レスリングの世界女王、山本美憂(41)が総合格闘家に転向、9月25日にさいたまスーパーアリーナで行われるRIZINに出場することが1日、都内で発表された。対戦相手は未定だが、階級は48キロを希望、主催者側は、弟で総合格闘家の山本"KID"徳郁と相談しながら決定したいという。 山本美憂は、13歳で全日本女子選手権で優勝すると4連覇、1991年には17歳で史上最年少で世界選手権で優勝、94、95年には連覇した。結婚、出産を機に現役を引退したが、2011年6月に果たせていなかった五輪出場を視野に入れて現役復帰を決意。リオ五輪出場を目指し、カナダに拠点を移して、カナダ代表として五輪出場を目指していた。 だが、予選出場に必要な市民権の取得が、エントリー期限に間に合わなかったために断念。RIZINの榊原信行・実行委員長が、「年齢は関係ない。トップアスリートとして追い込んできた山本美憂をこのままで終わらせていいのか」と、6月にカナダのトロントに直接交渉に行って説得、山本美憂はMMA転向を決意した。 「自分でもびっくりしている、ずっと、弟の試合、息子の試合を影から見ていた。そんな自分がリングに上がるとは思ってもいなかった。ロンドンからリオ五輪にむけて4年、がむしゃらにトレーニングをしてきた。残念ながら夢がかなわなかった。でも、ここまでがんばってきた、このままやめるのはもったいないと気持ちの整理がつかなかった。そのときに榊原さんからオファーをもらった。 父は一生現役のイメージがあるので応援してくれたが、弟はお姉ちゃんが打撃でパンチをくらうのは心配、グラップリングだけでいいんじゃないと言った。アーセンはびっくりしていたが、ママは言い出したら聞かないのをよくわかっている(笑)。これはいいチャンス、ありがたいチャンスだと考え決めた。今は家族で毎日、毎日、練習している」 山本美憂の息子、山本アーセンは、先に年末のRIZINで総合デビュー、ヒクソン・グレイシーの息子のクロン・グレーシーと激闘を演じた。その際、母として強く反対したというが、その本人が殴り合いありの総合の世界でデビューするとは思ってもみなかったのだろう。今大会にはアーセンも出場、才賀紀左衛門と対戦することが決まっている。9・25大会は格闘界では異例の親子出場ということになる。 すでに山本美憂はMMAの練習を山本"KID"徳郁の指導を受けて息子のアーセンと共にスタートしている。 そのKIDも、この日の会見に顔を見せた。当初、総合転向には反対したが、「本人のやる気、楽しそうにしているのがわかったので1分で賛成した」という。 「筋力はあるし体力、フィジカルは問題はない。レスリングは組み技だから寝技は覚えやすいので、あとはカラダの使い方と打撃だけ。(打撃を見切る)目と、殴られることの経験が必要で、2か月の準備期間は短いが、アーセンは3か月で習得できた。上達できると思う」と、デビュー戦の勝利に太鼓判を押した。