JPモルガンに制裁金3億4800万ドル、取引監視プログラムに不備
(ブルームバーグ): 米銀JPモルガン・チェースの取引監視プログラムに不備があったとして、米規制当局は同行に計3億4800万ドル(約515億8000万円)の制裁金を科した。従業員と顧客の行動が監視できていなかったと、当局は指摘している。
14日の発表によれば、JPモルガンに対する制裁金の内訳は米通貨監督庁(OCC)が2億5000万ドルで、米連邦準備制度理事会(FRB)が9800万ドル。問題は昨年発生したと両当局は指摘。是正措置を講じるよう同行に命じた。
OCCは「こうした不備により、JPモルガンは世界の少なくとも30カ所の取引所における数十億件の取引活動を監視できなかった」と同意命令で説明。JPモルガンはOCCの命令に対し、肯定も否定もしていない。
JPモルガンの広報担当者は、今回の措置により顧客サービスに支障が出るとは考えていないと述べた。
同担当者は「2月に開示したように、当行はこの問題を自発的に特定し、重要な是正策を既に講じた。今後もさらに対応を進める」と説明。「従来認識していなかったデータの精査を実施したが、従業員による不正行為や、顧客ないし市場への悪影響は認められていない」と述べた。
JPモルガンは2月半ばに規制当局への届け出で、制裁金を科される見通しだと明らかにしていた。
原題:JPMorgan Fined $348 Million for Gaps in Trading Surveillance (1)(抜粋)
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Sally Bakewell