「走者有利に全てが変わった」55-55も目前にする大谷翔平に“ケチ” 史上初の40-40男が異論「今の規制は未熟だ」
史上初となる「シーズン50本塁打・50盗塁」をやってのけた大谷翔平(ドジャース)の猛打は、レギュラーシーズンが最終盤に入ってより勢いを増している。 【動画】また走った!大谷翔平が55盗塁を成功させたシーン 偉才のバットはどうにも止まらない。現地時間8月23日のレイズ戦でメジャー史上6人目の「40-40」に史上最速で到達した大谷は、9月19日(現地時間)のマーリンズ戦では前人未到の「50-50」を達成。現地時間9月22日時点で「53-55」にまで伸ばしている。 直近7試合で打率.500、6本塁打、7盗塁、長打率1.125と驚異的な数字を記録。相手からすれば、手に負えない打者となっている大谷。しかし、そんな快進撃を続けるサムライに思わぬ指摘が飛んだ。 指摘の主は、かつて史上初めて「40-40」をやってのけたホセ・カンセコ氏だ。カナダのスポーツ専門局『Sports Net』の電話インタビューに応じた往年のレジェンドは、「彼はアメージングな選手だ。特異であり、球界の顔でもある。彼がしていることを出来る選手は見たことがない」と絶賛。さらに「三冠王とサイ・ヤング賞を同じ年に獲得できる。それは不可能なことだが、彼はそんな偉業を達成できるメンタル容量と肉体を持った唯一の選手だ」と続けた。 80年代後半から90年代にかけて活躍し、通算462本塁打、200盗塁を記録したカンセコ氏。そんな現役時代との違いを語るレジェンドは、今は盗塁がしやすくなっている断言する。 たしかにメジャーリーグでは今季からベースの大きさが15インチ(約38.1センチ)から18インチ(約45.7センチ)に拡大。さらに塁間の距離も4.5インチ(約11.4センチ)短縮となった。 その変更を受け、「走者が有利になる方向にすべてが変わった。メジャーリーグは時々やり過ぎてしまうが、ルールや投手に対する規制はとても未熟だ。盗塁する選手たちにとっては大きなアドバンテージになる」と持論を語るカンセコ氏は、こうも続けている。 「今のルールでなら、ジャッジも簡単に50-50を達成できる一人になるだろう。でも大型契約を結んでいるから、チームは彼に怪我をさせたくないんだ。だから彼は盗塁しないだけだ。ただ、私はジャッジなら容易く50-50を何年も連続でできると思う」 現役時代から歯に衣着せぬ発言が何かと話題を生んできたカンセコ氏。大谷の偉業もただただ見守るつもりはないようだ。 [文/構成:ココカラネクスト編集部]