昨季一軍出場なしも…「中日の救世主」と期待されるセンス抜群の若武者は
尊敬する選手が良きお手本
昨年は悔しい結果に終わったが、ケガで不可抗力の部分がある。前を向くしかない。田中が尊敬する菊池の歩んできた道が良きお手本になる。大卒1年目の12年は63試合出場にとどまったが、翌13年に141試合出場で打率.247、11本塁打、57打点、16盗塁をマーク。リーグトップの50犠打と「つなぎ役」として不可欠な存在になった。二塁の広い守備範囲と華麗なグラブさばきは他球団の選手の話題になるほどで、ゴールデン・グラブ賞を初受賞。22年まで10年連続受賞は二塁部門で歴代最長記録だ。侍ジャパンでも活躍し、好守を連発した17年のWBCでは海外メディアから「魔法使い」と称された。 田中は大学4年時に難病から復帰した際、「つらい思いをした分、野球を心の底から楽しみたい。結果を出して貢献していきたい」、「自分があきらめずに取り組んで、結果を残せば、病気で苦しんでいる人にも勇気を与えられると思います。頑張っていきたいです」と週刊ベースボールの取材で語っている。 病気もケガも今後の人生で大きな糧になる。今季は完全復活を果たし、田中幹也の名前を轟かせる。 写真=BBM
週刊ベースボール