「いろんな人とすぐに出会える」婚活ゆえの落とし穴は 「日本一婚活してきた」ライターが語る
テレビではドラマ「婚活1000本ノック」が始まり、また「真面目な出会いの場」を強調する婚活アプリのCMも大量に流されるなど、かつてはキワモノ的に見られていた婚活ビジネスへの風向きはかなり変わってきたといえそうだ。 【写真を見る】意気投合したCAは“特殊な性癖”だった 連れて行かれた「場所」
ユーザーから見た場合、アプリに代表される婚活サービスはどのような利点があるのか。落とし穴はないのか。 これまで婚活で300人以上とデートしてきた(が、ゴールインできなかった)と語るのはライターの石神賢介氏。お相手には女優、CAさんと「華やか」な女性も珍しくはなかったそうだが、その反面……「日本一婚活をしてきた」と自負するライターが婚活の光と影をつづる。 ***
「婚活1000本ノック」のリアル
フジテレビ系でドラマ「婚活1000本ノック」がスタートした。主演はお笑いトリオ、3時のヒロインの福田麻貴。原作者は作家の南綾子さん。南さん本人が主人公という趣向の婚活物語だ。 ドラマ第1話の前半、33歳の作家、綾子は婚活することを「必死過ぎてみっともない」とバカにする。しかし、モテないのにプライドが高いことを同業者である美人作家に「婚活をバカにするあんたはブス」と罵倒されたこともあって改心。 「私は一人はいや。誰かと一緒に生きたい。誰かを愛したい。誰かに愛されたい」 「私、結婚する。そのために婚活する」 そう決心。結婚相手をゲットするための悪戦苦闘が始まる――という展開だ。南さんの体験が盛り込まれているだけに、原作はとてもリアルな描写が多かったと記憶している。 この後のドラマ内でもきっと経験者たちが「あるある」と思うエピソードが出てくるのだろう。
婚活アプリがメインストリームになった
日本ではずっと学校の友人関係、仕事関係、知り合いの紹介が出会いの三大スタンダードだった。婚活アプリ、婚活パーティー、結婚相談所などサービスを用いる“婚活村”はモテない男女の巣窟だというイメージが強かった。 しかし、2010年代以降社会の認識は変わった。アプリなどのサービスを用いた婚活は出会いのメインストリームになった。いまや夫婦の22.6%、つまり5組に1組以上がアプリで出会っている(2022年11月、明治安田生命調査)。 誰もがスマホを持ち、アプリによって手軽にパートナーを探せるようになった。同時に出会いは、距離、職業、学歴、経済力の壁を越えた。かつて接点の持てなかった北海道の男性と九州の女性もかんたんに交流できる。 例えば医師と会社員、アイドルと公務員も出会える。タレントの新山千春やアナウンサーの鷲見玲奈やモデルの梅宮アンナなどは、テレビ番組でマッチングアプリを利用していると発言。しかも、新山はアプリで出会った相手と成婚した。