かかと・足裏のガサガサ、原因と対処法を皮膚科医が解説!
どうして脚の角質って頑固なの? その原因は?
足の裏は顔や体の皮膚と違って、皮脂を分泌する皮脂腺がなく、一方で汗を分泌する汗腺が多い。つまり油分が出ない分、乾燥しやすく、また歩くことでも皮膚が刺激されて角質が厚く、硬くなりやすい傾向にある。膝も同じく、膝をつくなどの刺激を重ねることで硬くなりがちに。
よくあるかかと・足裏の角質トラブルやNG行為
・放置したまま、ひび割れを起こして痛む 硬くなったかかとをそのままにしていると、何かの衝撃で硬化した部分がひび割れを起こし、強い痛みが出てくるケース。歩くたびに圧がかかって激痛を感じる。
・角質を削りすぎてしまう 特にかかとの角質は層も厚いため、どこまででも削れてしまいそうな気がするけれど、この“削る”という行為自体も厳密には摩擦にあたるため、やればやるほど再び皮膚が守りに入って硬くなろうとしてしまう。やった直後は柔らかくても、頻度が過ぎると2~3日で硬くなり、悪循環に陥る場合も。 ネイルサロンやフットサロンで受けられる足裏ケアも通常は月に1回程度。それを考えると、自宅でセルフケアを毎日行うのは、やはりやりすぎと言える。
・爪や指、粗いやすりでガリガリ…… 爪でガリガリ、指でピリッ。そんな手荒い剥き方をして皮膚の表面がボコボコになってしまった経験はない? そうした雑な方法で角質を剥いたり引っ張っていると、傷ができ、そこからバイ菌が入って足が腫れてしまうおそれが。実際にバイ菌のせいで足がパンパンに腫れ上がって入院、点滴することになった人もいるので、自己流での荒々しい角質除去は危険という意識をもつべき。
・ひょっとして“水虫”の可能性も!? どんなにかかとの角質をケアしてもまたすぐに角質が厚くなってしまう、という人は、もしかしたら“かかと水虫”である可能性も。水虫菌は角質を食べて育つカビ菌なので、角質の中に入り込み、さらに角質を厚く強固にしていってしまうためとても厄介。しかも見た目ではわかりにくく、皮膚科で角質を調べて判明することがほとんど。水虫の薬を塗らないと完治しないので、長い間角質に悩んでいる人は一度受診してみてもよさそう。