「予兆なく、左半身にビリビリ」“脳卒中”で入院の柳田清二佐久市長(54)が体験語る 日本人の死因4位 要因、症状、後遺症、予防法は 医師に聞いた
■大きな要因は「高血圧」
実は長野県内は脳卒中で亡くなる人がやや多い傾向にあります。 県内は脳卒中が心疾患に次いで4番目に多い死因で、占める割合は全国平均6.6%に対し県内は7.7%です。
長寿県で高齢者が多いことが一因ですが、「高血圧」が大きな要因と考えられています。 日本脳卒中協会 県支部長・堀内哲吉医師(信州大学): 「塩分の摂取が高血圧を引き起こして、脳卒中の危険因子で一番は、高血圧。塩分を控えめにするということはすごく大事なこと」 漬物などを好んで食べ、塩分摂取量が多い信州。減塩運動の成果もあり、脳卒中の死亡率の全国との差は年々縮小しているそうです。
■食生活の見直しや適度な運動を
ただ、注意すべき点は血圧だけではありません。糖尿病や脂質異常症を患っている人、悪玉コレステロールや中性脂肪が高い人は「動脈硬化」になりやすく注意が必要。 堀内医師は食生活の見直しや適度な運動を呼びかけています。 日本脳卒中協会 県支部長・堀内哲吉医師(信州大学): 「生活習慣病が元になって、動脈硬化が頭の血管に起きて、『詰まるも切れるも紙一重』とよく患者さんには言っているんですが、同じ血管が詰まれば『脳梗塞』、切れれば『脳出血』ということになるので、野菜を多く取ったりするというようなこともすごくいいと言われている。あと体重を落とすとか、やはり血圧が高い方は主治医を持ってもらい、なかなか努力では下がらないことも多いと思うので、薬物治療も考えていった方がいいのかなというふうには思う」 では、万が一、なってしまったらー。 脳卒中は前触れがなく突如、起こるため、まず、ろれつが回らないなどの言語障害や、急に箸や茶碗を持てなくなるなどの麻痺の症状が出たら、いち早く病院に行くことが重要です。 日本脳卒中協会 県支部長・堀内哲吉医師(信州大学): 「夜だから様子を見ようとか、朝起きたら手遅れってなっていることが多い。言語障害と手足に力が入らないという症状が出たら、すぐ専門の病院を受診してほしい。もしくは救急車を呼ぶというのも一つの方法だと思う。今、多い脳梗塞は、一刻も早く治療を開始することによって、100%回復できるということではないが、少なくとも早く来てくれると元気になるチャンスが増えると思う」